妻「鬼」の会パーティーに行く

今日,妻が実験的俳句集団「鬼」の会二十周年記念パーティーに列席して来た。俳句・短歌出版社編集部代表として招待されたわけだ。

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『鬼』— 機関誌と合同句集

俳人が子弟関係に依って結社に属するのが一般的な俳壇にあって,「鬼」の会は,結社とは独立して会員を集め,機関誌『鬼』を発行し句会を開催する活動によって,「超結社」と称されている。創設者は,芭蕉・近世俳文学研究の第一人者として著名な復本一郎博士である。

この鬼の会は俳句結社の開かれた蒸留集団のような性格があるからか,広く俳句研究者,詩人との繋がりがあるようで,記念パーティーの式次第・来賓一覧をみると,私もその名をよく知る著名な作家・詩人・研究者が名を連ねていた。芭蕉研究者として私の尊敬する堀切実先生の名もあった。パーティー会場が東京・大手町の日本工業倶楽部会館であるということだけで,相当の格式を備えた会合だとの印象を抱いてしまう。

妻は,大学を卒業してすぐ勤めはじめた出版社の仕事で付き合いのあった英文学の先生と久闊を叙し,作家・太田治子(太宰治の娘さんである)に挨拶し名刺を交換し,しばらくお話をしたらしい。そんなこんなで,なかなか刺激的なパーティーだったようだ。

私が書斎(自称)で間抜けヅラで菊村到のエロ小説を読んでいる間に,妻は,著名人たちとフランス料理を食い,出版業界人としての人脈を広げて来たってわけである。