心が壊れるくらいなら…

2016 年度予算策定たけなわの最近,とあるプロジェクトの予算・金関係の面倒をみるようになった。そのプロジェクトマネージャが多忙のあまり,年 15 億の仕事の予算管理がまったく出来ておらず,放置状態だというのだ。昨年末,ある程度,状況を整理し,2015 年度実行と 2016 年度見通しを取り纏めて,幹部審議に乗せたところである。これから一月末に向けて,計画が絵に描いた餅でないことをきちんと幹部説明し,具体的な実行計画をフィックスさせていかなければならない。

ところが,金曜日,上司からそのプロジェクトそのものを仕切るよう俺に指示が出た。どうも現プロジェクトマネージャは心の病に苦しんでいるようだった。先日彼と呑みに行ったときも,彼はなにかにつけ「自信がない。判断が停止してしまうことがある」を連発していた。俺は少しピンと来るものがあり,「いいよ,いいよ,自分で抱えないで,周りにどんどん仕事を振りましょう!」などと言って,彼を勇気付けたつもりになっていた。心が壊れてしまった人に「頑張れ!」は禁物であるようなことを,部下のケアに関する会社の研修でも聞いた記憶があった。それにしても,まったく中味のわかっていない俺にいきなり今日から纏めろってか? ま,いいや。

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妻にその旨メールすると,「ええ!? また忙しくなるの? 大丈夫? 次はパパが病んでしまうんじゃないの?」。俺はこれに「いたしません。あたし失敗しないので」と暢気に返信。すると,「ドクターXか! いや,パパはSEだから……?」みたいなパッパラパーノリの冗談が返って来た。受けるー。

ま,仕事がつらくて心を壊すのはよくあることである。俺もこれまでそんなSEをさんざん見て来た。でも,仕事の悩みで死を考えるくらいなら,辞めてしまったほうがよい。このプロジェクトマネージャはまだ幼いお子さんがいる。妻子を路頭に迷わすことを想像し,会社を辞める決断はつかないだろう。だから不吉なまでに心が壊れるんだよ。んー。俺はというと,ありがたいことに,子供はすでに成人している。

今日のおやつはさくらもち。