「首相、自民役員会で衆院解散の意向を表明」(産經新聞 11.18 配信)。国民に何を問う選挙なんだろう,というのがみんなのホンネではないかと思う。
元参議院議員で政治評論家の筆坂秀世さんはめちゃくちゃ面白いことを言っている(『吉と出るか凶と出るか?まさか解散総選挙とは』— JBPress, 2014.11.14)。この選挙は「この選挙に何の意味があるのかを国民に問う選挙」なんだと。まるで自慰,トートロジーである。もちろん,筆坂さんの見立ては,選挙で勝つことが政権基盤の長期安定をもたらすので,議席を減らすリスクは高いが安倍さんは解散に踏み切った,というものである。
実質 GDP 1.6% 減。そりゃそうだ。円安で株価が上がり大企業が業績回復しても,働く俺たちの給料はちっとも上がらず,中小企業は円安で輸入品原価が上がっても大企業から納入価格を据え置かれ,国民の多くは消費増税で財布の紐も堅くなる。大企業と投資家が儲けているだけなのだ。給料が上がるのは公務員だけじゃないか。アベノミクスの三本の矢はいったいどこに飛んで行った? 日銀が輪転機を廻してるだけじゃないか! そのうち為替ダンピングだなんだと国際バッシングを食らうに違いない(ウォン高で悲鳴を上げる韓国はすでにそういうことを言っているようだ)。
この選挙,終わったあとにその意味がはっきりしそうである。