昨夜,家族で晩ご飯を食べていると,妻が「お父さん,麻田奈美って知っている?」と訊いてきた。「なんか,本屋で写真集の広告がデカデカと出ていたから,ちょっとスマホで調べたら大昔の人。なんで今頃と珍しく思ったの。どうも昭和な顔付きの美人なのよね」と言って,麻田奈美のヌード画像をスマホ画面に表示して,私と息子に見せた。
麻田奈美。知っているも何も。1970 年代に「林檎ヌード」で一世を風靡したヌードモデルだ。林檎ひとつで秘所を隠した,堂々たる,挑発的なヌード。小学生のころ近所のスーパーのインテリア売り場に,この林檎ヌードの特大のポスターが飾られてあった。「小学生のころ友達を誘ってそのスーパーに観に行ったくらいだよ。まだガキだったのに,むちゃくちゃインパクトがあった。いまだに忘れられないね。その当時は街にエロが溢れ返っていたな」。息子は信じられないという顔をしている。「やっぱり,お父さん,小学生のころから知ってたんだ,エッチなんだから」。
麻田奈美の高価な写真集がまた出るってか? その名も『林檎の記憶』全三巻。当時小学生だった私にすら強烈な印象を残しているのだから,その当時の学生で,部屋にこのポスターを飾って悶々としていた,私より一世代上の現在の老人たちにとってみれば,掛替えのない青春の追憶を呼び覚ましてくれるものに違いない。だから,今更ながらに — 金持ちの老人ならば買うであろう — 超豪華版が出るわけなんだろう。うーむ。俺も欲しくなってしまった。
そういえばと思い,このブログの過去記事を検索してみたら,四年前『大叔母の葬儀』という記事で麻田奈美について触れていた。