参院選 2013・東アジア杯

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参院選は予想通り自民党の圧勝となった。ねじれが解消され国会運営が少しはスムーズに行くようになるだろう。ろくでもない法案が数の理屈で通るということ。憲法改正,TPP などで安倍政権は米国大好き政策を進めやすくなったということ。日本を取り戻す — 私にはこのスローガンの意味がさっぱりわからない。

国民による選挙の結果だからしようがない。自民党は国民の信任を得たのだから良識に基づいてマニフェストの推進をやりたいようにやってよいと思う。しかし,一方で,沖縄(基地問題),岩手(震災復興問題)の一人区で自民が負けたこと,東京で反原発の山本太郎が二人目自民を差し置いて当選したこと — これもまた国民の(マイノリティかも知れないが)判断であって,圧勝の自民は重く受けとめるべきだと思う。

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選挙の大勢が見えたところで,サッカー・東アジア杯。参院選と同様,ここでも予想通り,日本はヘボなディフェンダーの相も変らぬヘボさ加減を見事に発揮してくれた。でもなー,3 失点はあまりに酷くないか。攻撃陣がどれだけフレッシュで「天才的」であろうと,守備陣がザルじゃどうしようもない。FIFA 世界ランキングで,日本は 37 位,中国は 100 位。普通ならブラジル(9 位)と,そう,トーゴ(72 位)あたりの弱小国との一方的勝負になるはずが,日本の急造守備陣がオマーン代表レベルだったおかげで,ランキング 99 位と 100 位との殴り合いのような試合になってしまった。恥ずかしい。

ベテラン駒野,頻繁に代表に呼ばれている栗原という,それなりの経験のあるはずのディフェンダーの PK による 2 失点? 中国 3 点目も,やっぱり栗原がボールウォッチャになり(疲れているのはわかりますが)相手右サイドのケアがまったく出来なかったゆえの恥ずかしい失点だった。これがワールドカップ出場を決めた国のサッカーだろうか? コンフェデ惨敗の日本は今回の大会でアジアでも自信を喪失しそうである。恥ずかしい。

我らが川崎市幸区鹿島田期待の天才・齋藤学くん,決定力の決定的に不足した鹿島の天才・大迫くんが途中出場したんだけど,足下にまったくボールが落ち着かず。カシマダメダナ。次のオーストラリア戦に期待しましょう。でも,半分足の吊った中国レベルのパワープレイにやられているようでは,「強豪国」オーストラリアのフィジカルには手も足も出ないかも知れない。

ま,われわれには老いたなでしこがいる...。こっちも萎れかけとるんやけど。

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この数日,適当に夕立があり,暑さも緩んで少し凌ぎやすかった。夕焼けの雲も秋の如し。参院選投票に往く途中,桜樹のそばの垣根に蟬の抜殻を見付けた。うつせみの身をかへてける木のもとになほ人がらのなつかしきかな(『源氏物語』)。まったく関係ないのだが。憧れの人を求めてベッドに潜り込んで交わったら別の女だったなんて,これ以上の諧謔があるか。これ以上のファンタジーがあるか。参院選自民党大勝はまさにかかる空蝉だったりして(要するに,「日本を取り戻す」はずが米国の国益を増長させるばかりだった,とか)。

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