会社帰りのウォーキングの本日のお伴は,Georg Philipp Telemann - Twelve Fantasies for Solo Violin ゲオルク・フィリップ・テレマンのヴァイオリン・ソロのための十二のファンタジア。Rachel Podger によるバロック・ヴァイオリン独奏。独 Channel Classics 輸入盤。
何年か前に横浜西口の HMV で見付け購入し,一,二度聞いただけでほとんど死蔵していた CD である。古楽の渋いレコードを見付けると,その曲を聞きたいと思わなくてもついつい買ってしまう。何故なら,マイナーな古楽の CD は,愛好家にとってどんなに価値ある演奏でも,すぐに廃盤になってしまうからである。理由は簡単で,売れないからである。見付けて視聴して納得したら絶対に買っておくべきである。このテレマンのヴァイオリン・ソロ,買っておいてよかった,としみじみ思う。最近取り出して聞込んで,いま,そのよさが身に沁みるからである。
無伴奏ヴァイオリン曲ではバッハ,レーガー,パガニーニ,バルトークが私のお気に入りだったわけだが,テレマンのファンタジアも,軽やかさ,爽やかさ,屈託のなさ,渋さという点で,これらを凌駕する逸品である。Rachel Podger のバロック・ヴァイオリンの,絹のような艶,繊細さ,清々しさ。彼女はさすが,かのイングリッシュ・コンサートのコンサートミストレスだっただけはある,というものである。
アマゾンで検索してみると,まだ CD が手に入るようである。ぜひお聞きください。
Channel Classics Nl (2002-09-10)
こうして最近は,携帯電話 microSD カードに格納した音楽を歩きながら聴くのが習慣になった。iPod はほとんど使わなくなってしまった。というわけで妻のパソコンを借りて,Windows LISMO(SONY は仇敵 Apple への嫌がらせか,Mac OS 版を出してくれない)で CD 音楽を携帯に落としまくっている。