ヤングなでしこ好発進

昨日の19日・日曜日,家族で月に一度の外食。上の大学生の息子の都合も合い,ミューザ川崎シンフォニーホールすぐそばのお店で,久しぶりに四人でお好み焼きを食べた。就活をはじめた息子,大学受験準備中の娘,それぞれが,一般常識,歴史のクイズを出す。「古来,陶磁器で有名な中国の土地は?」—「景徳鎮」。なんでそんなこと知っているの,高校出てもう30年以上経つのに,と娘が感心する。アホ,そんなのは常識だ。知らず知らずに「世の中,自分が基準だ」思っていると,酷い目に遇うぞ。

お好み焼き店に来る前に息子はパチンコで10万稼いだらしい。娘からしきりに集られていた。「飲む・打つ・買うは別に構わん。けど,それで生活を壊す男は最低だからな」と私が言うと,「お父さん,やめてよ,そんな唆すようなこと。賭事なんてやめなさい!」と妻。息子や娘の年頃になると,いくら言っても聞き入れられないことがある。私はもうぐだぐだ言わない。子供たちの異性関係にも驚かない。そもそも,自分の学生時代を思い起こしても,褒められたものじゃなかったから。自分ができなかったことを子供にいくら言ったって無意味である。ね,お母さん。「お兄ちゃん,稼いだ10万からクラブの合宿費用を出しなさい」。

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U-20 女子サッカーワールドカップが開幕した。家族で外食したので,フジテレビの生中継は観られなかったが,録画しておいたのを,結果を確認せず帰宅してから,楽しんだ。4-1 で日本の勝利。おめでとう! この世代の女子メキシコチームもワールドカップの常連国であって,決して弱くない。それでも,わがヤングなでしこのたちのスピードとテクニックの前には何も出来なかった。

なでしこA代表は,個の力では及ばない海外の強豪と組するに,前線からの激しい守備,攻守切替えのハードワーク,及びポゼッションとで,試合の主導権を握り競り勝つ,そういう組織的チーム戦術によって,世界標準を作った。これに対し,この試合を観て,ヤングなでしこは個の力においても相手を圧倒することを目指していることがわかり,頼もしくなった。相手がブロックを作って守備が堅いとみるや,惚れ惚れするような弾道のミドルシュートをどんどん打つ — この積極性が,男子代表のみならずなでしこ姉貴分とも大きく異なる,彼女たちの凄いところ。ゴールのあとのパフォーマンスも,日本人離れして,自信に満ちていた。

年だからか,若者のこういう姿を見ていると,親や国のためでなく自分のために頑張って,ぜひ幸せを掴んでくれ,と思うばかりである。

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今日,午前中,銀座で五輪メダル獲得選手のパレードがあった。平日の午前中だというのに,50万人もの見物人が彼らを迎えたそうである。

いま中国,韓国と領有権問題でかしましいわけだけど,わが国では市民レベルでの(スピーカを付けた黒い車に乗った人たちはさておき)反中・反韓デモなんてバカ騒ぎが起こらず,こういう平和的イベントにこそたくさんの人が集まる。Yahoo! コメント欄や2ちゃんねるで息巻いているのは,極々一部の頭の悪い人たち(「平和ボケから脱せよ」,「売国奴」という言葉の大好きな,「非常事態」の好きな,それこそ「平和な」暇人たち)だということがわかります。

国民の多くは平和を望み,常識的に行動している。日本がそういう成熟した国であることを喜びましょう。