日本人選手が大活躍している。水泳で北島選手が三連覇を逸したのは残念だったけれども，ダークホース的に若い選手が頭角を現したことの意義は大きいのではないだろうか。柔道だって，金メダルゼロという五輪史上初ともいえる日本男子の不調ぶりがさかんにあげつらわれているが，何人かは銀メダル，銅メダルを獲得しているのだから，悪くない。福見選手，穴井選手の涙はこちらもほろりとさせられた。頂点目指してまた精進すればよい。卓球，テニス，バドミントン，アーチェリーでも予想を上回る成果を上げている。体操の内村くんはさすがでした。
そして私の関心のメインはやっぱりサッカー。男子は，あの決定力のなさは相変わらずながら守備の劇的改善のおかげで，運良くグループ１位通過を果たし，決勝戦までブラジルとも開催国イギリスとも対戦しなくてすむトーナメント枠に入ることが出来た。モロッコ戦の翌日，朝日新聞に「ハネムーン永井，愛情１発」なるコラムが掲載されていて，笑ってしまった。永井くんは 23 歳にしてすでに結婚している。ロンドンへはハネムーン代わりに奥様も来ているそうである。永井選手はその足だけでなく手も速かったわけである。でも，若くしてきちんと妻帯するところ，最近の結婚を重荷に捉えるだらしのない若者とは大いに違って，決断力／責任感があってよい。彼のように成人したらさっさと結婚するのが心身ともによいのだ。それにしても，このコラム，つまらない想像をさせやがる。ま，そんなことはどうでもよくて，日本 VS イギリスの決勝戦をぜひ観たいものである。
なでしこも，目論み通り「２位」通過。決勝トーナメントを有利に進めるための戦略として，佐々木監督の決断を讃えるべきだろう。対南アフリカ戦では後半途中から引き分け狙いがあからさまであった。でも，試合後の談話で「引き分け狙いは私の指示だった」と口にしてしまうところ，佐々木監督という方は甘い，優しい人だとちょっとがっかりさせられた。下品な喩えで申しわけないが，兆候を少し指摘されただけで，浮気を妻に告白し，懺悔してしまうタイプのようである。それならはじめから浮気をするべきではないのだ。男なら目的のためにもっと狡猾に振舞わなくては。それは己の保身のためではなく，愛する妻や子供，家族を守るためと割り切らなくては。やる気のないプレーへのマスコミ批判から選手たちを守ったということだが，これで試合そのものに IOC のケチがついたらどうするのか。バドミントンの中国ペアのように「失格」という最悪の可能性を考えるべきなのだ（いまのところ幸いにも，その可能性は薄い）。また，初出場でワールドカップ女王から歴史的勝ち点を上げて喜ぶ南アフリカ・チームに対しても，極めて失礼ではないか。こうしたミソのついた舞台裏の消息が，決勝トーナメントでのなでしこのコンディションに悪い影響を与えないとよいのだが。
というわけで，サッカーは男女ともに最高の形でグループリーグ突破を果たしました。今夜，なでしこはブラジルと激突する。今回はマルタ選手がいるので，前回のようなワンサイドゲームには絶対にならないはずである。がんばれ，ニッポン！！！