なでしこブラジル戦

なでしこのゴールラッシュで,何だか凄い試合になりました。なでしこジャパンが北京五輪銀メダリストのブラジル相手に,なんと 4-1 で勝利した。FIFA ランキング 3 位と 4 位,しかもつい先日にこの順位が入れ替わったばかりの国同士とは思われない,一方的な試合に見えた。攻撃的タレントがどれだけ豊富でテクニックがあろうとも,守備がヘボだとこうなる(ボールをサイドに散らされるとブラジルの DF はまったく日本に付いて来られなかった)。ブラジルはエース・マルタ選手を欠いた若手主体のチームだったので,日本は手放しにはこの結果に喜べないわけだけど,3 点差をつけかつ 4 点以上取らないとカップがとれない状況で,きっちり目標をクリアしてしまうなでしこの強さを見た気がした。今日のような堅守があれば安心である。攻撃と守備の切り替えが素晴らしかった。ま,まだミスも多かったけれども。

ただ。安藤選手は — 私はこの試合で彼女のパフォーマンスに賭けていたのだけれども —,残念ながら,ロンドン行きメンバーには残れないかも知れない。そして澤選手も,ヘタしたら,このままフェードアウトさせられるかも知れない。アルガルベ杯,今回のキリンカップでは,それくらい,宮間選手のキャプテンシー,他の若い選手の台頭が目覚ましかったように思う。もちろんオリンピックという大舞台では経験がモノを言うところがある。でも,経験だけでメンバーに残ることができるほど,五輪は甘くない。

この試合を見て勝利に喜ぶというよりも,安藤,澤・両選手が何より心配になった。