澤選手,バロンドール

なでしこジャパンの澤穂希選手が 2011 FIFA 年間最優秀選手に選ばれた。これは予想通りという感じなんだけど,本当に選ばれたいま,日本のサッカーとともに 18 年間彼女のプレーを見て来た者にとっては感慨深いものがある。これ,湯川秀樹博士が日本人としてはじめてノーベル賞を受けたことと同じくらいの国家的インパクトがある。

佐々木則夫監督も最優秀監督賞を受賞した。「震災で世界中のサッカーファミリーから支援をもらった。ありがとう」ということばをまず最初に述べてくれた。世界における Japan の地位をぐっと高めるのはこういう光景である。

今日の夕刊一面に澤選手と,同じくバロンドールに輝いたメッシ選手とが握手する写真が掲載されていた。昨年の園遊会と同じ振袖姿の澤選手は,会場で恐ろしく目立っていたに違いない。
 

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この夕刊,澤選手,メッシ選手,佐々木監督の晴れやかな記事の横には,小沢一郎の見たくもない顔写真と,これまた検察審査会という衆愚制度によって決せられた吐気を催す強制起訴の裁判記事。

日本の国民性はマスコミを見ればわかる。権力におもねる集団性イジメ根性というやつである。バカ右翼は朝日新聞を左翼売国新聞だとかなんとか言ってコキ降ろすんだけど,朝日は,警察・検察などの国家権力による弱いもの苛めを正当化するための強力な広報機関になっていて,左翼に特有の理論的批判精神などはどこにもないようにみえる。今日の夕刊一面は偽善新聞・朝日らしい紙面であった。それでも朝日新聞を購読している私は,救いようのない一般市民です。この小沢裁判についてのいまの私の楽しみは,彼が無罪となったあとの新聞各社の変貌ぶりはどんなものかいな,ということである。救いようのない野次馬パンピーであります。

いや,朝日新聞のことなんてどうでもよい。澤選手,佐々木監督,おめでとうございます。ロンドンでの活躍も期待したい。ところで,Ballon D'Or — これ,日本語にすると「金玉」なんだよな。水を差すようですみません。