昼食後,会社の自席で携帯 Web を見たら,このニュース。びっくりというか,いよいよというか。これからどうなるのか,誰もが興味津々ではなかろうか。
仕事から帰宅して,さすがにテレビのニュースを観た。テレ朝の報道ステーションに安倍元首相が出演していた(相変わらず「北朝鮮に行くな」としか言ってませんでした)。ニュース 23 では,最近見ないなあと心配されていたあのオバさんアナウンサーによる死去報道の演劇的映像を見た。あの「きむじょんいるどんじけそ」が聞けた。小泉元首相もインタビューに応えていましたね。「大変ですね。これから北朝鮮には大きく変わっていただきたい。大変ってのは大きく変わると書きますね」と,あのマジメくさった名調子を久々に聞くことができた。
北朝鮮国民が慟哭している様子が放映された。なかには,泣いているのか笑っているのか判断に苦しむ芝居がかった人もいた。韓国国民の反応も報道されていて,「ショッキング」というのに混じって「死んでうれしい」のようなのもちらほら。わが国のネットでも,北朝鮮という敵国独裁者の死を歓迎する,みたいな意見が多かった。ま,そうかも知れないけど,一人の人間の死を「歓迎する」はねぇだろ。ネットでにせよ,テレビでにせよ,人間らしく「ご冥福を祈る」と言っていたのは,アントニオ猪木だけだった。小泉さんも哀悼の意を表して「残念だ」と言った。これこそ政治家だと思いました。
いずれ近いうちにこの事態が来るのはわかっていたことだけれども,まだ若過ぎるジョンウン氏がヘタに権力を引き継ぐくらいなら,影武者でもなんでも生きているフリをしてくれたほうが混乱が少なくてよいと私は思っていた。このニュースの影響で,日韓ともに株価も,為替相場も下がった(円安は歓迎か?)。情勢が不安定になることがいちばんの心配事である。いよいよ来年の金日成生誕 100 周年の 2012 年が不気味である。
付記:
「北朝鮮という敵国」と書いた。でも,右翼は怒るだろうけど,現情勢下においては,日本政府は,食料支援など,米国との同盟関係が許す限りの北朝鮮支援を行うべきだ,と私は考える。核兵器開発を断念させ,拉致問題の解決を進めるためにも,「人道的」支援をすべきだと。半分「騙された」禍根を残してもよい。それでも共産主義独裁国家・北朝鮮が存続したほうが,日本にとっては絶対によい。「売家と唐様で書く三代目」を阻止すべし。
何故なら,核開発・拉致問題を除けば,北朝鮮よりも,従軍慰安婦問題(日本人は人間として欠陥があるという許し難いプロパガンダを世界中にしているのだ)を振りかざし竹島を不法占拠する — 震災で疲弊する日本につけ込んで来やがる — 韓国のほうが,現段階では「敵性国家」だからである。私は今年になって,韓国が友好国であるという認識を棄てた(韓国人そのものが嫌いというわけではないけれども)。そして,金王朝が崩壊し南北統一なんてされた日にゃ,朝鮮半島にいま以上の対日敵対大国が生まれてしまうからである。朝鮮半島で南北対立していてくれるのが日本にとっていちばんである。戦争が再開されない限りにおいて,南北対立が激しければ激しい程よい。日本政府は北朝鮮を支援し,その一方で南北対立を陰険に煽るべきである。
英国を見るがよい。ドイツが東西統一して強大化してしまったために,かつての大英帝国の欧州での発言力はいまやかつてないほどのジリ貧状態であり,現下の欧州経済危機へのイニシアチブにおいても,はっきり言って蚊帳の外に近い。サッチャーさんが東西ドイツの統一に猛反対した理由がいまになってわかるのだ。東西冷戦終結をもってしても朝鮮半島は統一されなかった。日本は歴史的運勢にも恵まれていると言ってよい。