クラブワールドカップその4

バルセロナ VS サントスの決勝戦。90 分間テレビに齧り付きで観て,魔法のようなバルサのポゼッションサッカーに度肝を抜かれた。先日のアルサッドはもともとアジア王者でしかないので参考にならんと思っていたが,あのサントスですら何も出来なかった。柏レイソルを 3-1 で下したサントスが,はっきり言って,「遊ばれて」いた。

バルセロナは,選手の距離感が絶妙で,ゆっくりゆっくりボールを回しながら少しずつ押し上げて,相手布陣のスキを認めるや猛烈なスピードに切り替わってゴールを襲う。とくに右サイドからの仕掛けには惚れ惚れした。

唖然とした。これじゃ,日本はスペイン・サッカーの背中すら見えない。最近日本もサッカーが強くなったと思っていたが,やっぱり何十年かはせいぜいベスト十何位止まりか。「柏もよくやった」と書きたい思いもあったが,この決勝戦を観て,もうどうでもいいやという投げやりな気分になってしまった。恐るべき個人技を誇るブラジルのサッカーも形無しにしてしまうスペインの組織的サッカー。昨年のワールドカップでも確かに舌を巻いた。しかし,今日の試合を目の当りにした柏の選手たちはカルチャーショックを受けたはずである。スペインを真似すればよいというわけではないが,組織力で勝負するしかない日本人にとって,この試合の場面,場面は素晴らしい研究対象になるはずである。世界はやっぱり広い! 面白かった!