サッカーのあとの野球

なでしこジャパンが五輪アジア最終予選で大活躍。21 日には男子五輪代表の予選も控えている。サッカーの話題でまだまだ楽しい秋。ところで,プロ野球はまだシーズンが続いていた。贔屓の阪神はというと,私の予想通り,4 位目がけて突っ走っているようである。それでも阪神を応援します。

今夜,阪神は中日相手にまんまと逆転勝利! その前は 4 連敗。今日の勝利のヒーローインタビューでマートン選手の「全試合勝つつもりでやっている」との談話があった。そうそう,その気合いだ。でも,大事な大事なところで連敗を喫してしまう阪神チームがこれを言っているとなると,少し白けてしまう。これでヘンなことを思い出した。学校の生徒は試験に出そうなテキストの大事なところに赤線を引っ張ったりする。昔,私の中学の友人に,社会科の勉強に気合いが入るあまり,テキストの文章すべてに赤線を引く奴がいた。「全部大事,全部覚えるぞ」というわけである。「全部に赤線引くやなんてどこにも引かへんのと何も変わらんのとちゃうか? テキスト汚してるだけやんけ」と私はからかってやった。いまの阪神の「全勝するつもり」はこれと同じだと独りで大笑い。

要するに,メンタルの持ちようが本当に優勝に向いているのか,単にプレッシャーに屈して強がっているだけではないか — こんなつまらない勘ぐりに陥ってしまい,なんとも頼りない。なでしこたちの「結果がすべて,そして結果を得た」タフネスを見せつけられたあとだけに,阪神の「全勝」はいっそう白けてしまう。ま,「これでも頑張っている」なんて感傷的な言訳を聞かされるより何倍もマシである。だから,私は阪神を応援します。