阪神どうしちゃったの?

今年の阪神はなんでこんなに弱いの? 横浜とふやけた最下位争い。交流戦は文句無しの最下位定着か。今日も 5-0 で日ハムに敗退。DH で鍛えられたパリーグの投手に,阪神の大振り打者たちが太刀打ちできるわけがない。去年は少なくとも「熾烈な」3 位争いだったけれども,今年の阪神は「ふやけ」まくり。解説者のなかには,今年から飛ばない統一球に変わったのが低迷の要因だとか,頭の悪いことを言う人もいるようである。闘いの条件は同じなのだ。

私のような素人でさえ呆れるくらい守備の緊張感がない。なんか,緊張感のない四十過ぎのヒラ公務員の生活を眺めているようなのだ。あるいは,巨人群と並べると,いまのダメ自民党,ダメ民主党と同じような二大政党野球を眺めているようなのだ。そう,既得権益に守られた全国区球団。テキトーにやっててもファンが今のところは球場に足を運んでくれる。勝負事においてもっと基本に忠実に,真剣になって欲しいというのが,一ファンとしての願いである。とにかく投手起用に細心の注意を払い,守備に注力すること。先発陣があれほど手薄なのに,新しく採った小林投手などを後ろに回して結局うまく行っていない。面白い監督。

今の阪神,役満を上がりたいばかりに,聴牌もしないうちに「勝負!」とかなんとか言って敵のリーチに危険牌を切りまくり,振り込んでばかりいる,そんな愚かな麻雀打ちを見ているようである。いまはまさに,まったく上がれないのにいらいらして悪循環を繰り返しているところのようである。ピンフ・タンヤオ狙いで,あわよくばリーチ一発みたいな打ち方をしろというのだ。「今度こそ」という気合いの通用しないのがプロじゃなかろうか。ま,デカイ役上がりばかり目指す大振りチーム作りをして来たために,送りバントもできない,走塁もへぼい(全速力で走ると肉離れを起こしそうな選手ばかりではないか),守備もできない。で,たまに反省心を起こしてコンパクトな野球をしようとしても,馴れないことはしないに越したことないという結果にしかならない。こうして悪循環。

真弓監督は阪神球団ビジネスとしては最良の監督だと思っていた。というのも,選手の質だけでそれなりの上位に行けるけれども,決して優勝できず,ファンの期待を大いに煽った上でなんとか CS に引っ掛かる程度でシーズンを終える。そう,阪神百貨店が「ようやったセール」のできる程度。よってもって収益は最高にして選手の給料をアップしないで済ませられる,球団経営者がそういう計算のできる監督だということ。既得権益の維持が達成できる。だから最良の監督。権力にしがみつく菅直人とホントよく似ている。でも,最下位争いじゃ,ファンは嫌気がさして球場に行かなくなるはずである。気がつくと業界最高給与選手を集めた最下位集団。そのうち「ベンチがアホやから」と嫌気がさす選手も出て来ると思う(このへんも民主党と同じになりそうである)。考えてみれば,それが阪神タイガースの本領発揮か?

政治やスポーツはそれそのものの緊迫感を喪失したとき,政策・試合内容の善し悪しとは無関係な下品な見ブツ根性を見ている者に引き起こす。菅直人内閣に対し,今週末あたり不信任決議案が提出されそうである。これ,見モノである。社民党も不信任に賛成しろ,小沢一派も賛成に回って党内を混乱させろ! 真弓監督もそろそろ同じ目に遇いそうである。これも,見モノである。ファンによるつるし上げを見てみたいものである。甲子園球場の一塁側から「ま・ゆ・み,や・め・ろ」の大ブーイングが上がるとか。今年は 6 月にして早くも阪神ファンの振舞いにこそ楽しみを見出すことになってしまった。