時事通信配信ニュースが,卓球の福原愛選手が仙台の被災者を訪問した様子を伝えていた。記事に掲載された写真,本当にいい写真だと思う。
今回の震災では,俳優やタレント,スポーツ選手たちが「なにかやらなくちゃ」と被災地激励に動く話が過去にないくらい多いのではないだろうか。私のようなただのサラリーマンはいくばくかの寄付をするのが関の山なんだけど,こういう有名人による被災地訪問が喜ばれる様子が報道からもすごく伝わって来る。また一方で,野球のイチロー選手,ゴルフの石川遼選手,AKB48 などが数億円をポンと寄付したりしている。さすが,やることが違う。
Noblesse oblige (ノーブレス・オブリージュ) というフランス語があって,高貴な身分の者はその地位に応じた社会的責任と義務を負うということを示す。これは西欧社会に根付いた道徳観である。アメリカの成功者は必ずポケットマネーから巨額の寄付をするのが当たり前になっている。日本では,この役割を果たしているのは芸能/スポーツ関係者のようである。もちろん人気商売であるから売名意図が仮にあったとしても,そんなことはどうでもよく,彼らの行動はやはり大したものだと思う。
あの渡哲也率いる石原軍団も,東北の被災地で炊き出しをやったそうである。サングラスをかけた怖いおっさんが人差し指でブラインドを少し下ろしてこちらを窺っている。と,豚汁を差し出して来た... なんて楽しいだろうな。