外国人から政治献金を受けていた問題で,前原外相が早々に辞任した。
私は前原さんを好かないんだけど(安倍元首相と並んでもっとも嫌いな「美しい日本」タイプのオコチャマ政治家なので),今回の問題はくだらなさ過ぎで同情してしまう。この献金は,どうも在日韓国人のおばちゃんが友達付合いのなかで「がんばって前原くん!」とばかりに色気無し・下心無しに数十万を差し出したに過ぎないようだ。また違法献金だと知って,前原さんは全額返金したというのだから,罪はないように思う。こんなハナクソみたいな些事で前原さんを「売国奴」呼ばわりし怒りまくっている右バネがいるから嗤ってしまう。
一方で菅総理は,尖閣諸島問題,北方領土問題でなんのリーダーシップを発揮できなかったばかりでなく,参議院選挙,地方選挙での民主党の惨敗,小沢問題に絡む党内混乱の責任を曖昧にしたまま,ずるずる政権延命を図っている。これと比べて,前原さんの決断の早さ。どうやら,前原さんは菅政権自体の余命いくばくもないことを承知で絶妙なタイミングで辞任に「打って出た」,というように見えてしまう。いま「潔さ」で男を上げておいて,このあと菅さんがつぶれたら「次の総理はオレ」と計算しているのかも。
もしそれが総選挙無しに実現してしまうとしたら,ホント政治家の責任というものの意味がわからなくなってしまう。責任とって外相を辞めたんでしょ,そいつがなんで首相になるんですか,ってこと。その前に,もう一度選挙で民意を問うてもらいたいものである。再度選挙で選ばれたのならば,もういちどチャンスが与えられる,というべきではないだろうか。ま,前原さんが辞めたばかりで,こんなこと意味ないんだけど。