節分,サッカー世界ランキング

今日は節分。晩ご飯に恵方巻を食べた。今年は干支でいえば辛卯の年であり,恵方は南南東。ということで,南南東に向いて願いごとをしながらパクついたわけである。テーブルで家族四人で同じ方向を向いて食事をする様は異様であった。

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アジア杯が閉幕し,日本は過去最多の 4 回目の優勝に輝いた。あまりのうれしさに YouTube のアジア杯動画を観て喜びを反芻しているんである。そのなかで素晴らしい映像を見つけたので,ここにもエンベッドしておきたい。作者は sonareditor さん。アジア杯公式 CF の効果的挿入,津軽三味線をフィーチャした渋い BGM,ブルーのユニフォームを神秘的に見せる暗い映像,キャプションのヨーロピアンな書体など,明らかにプロフェショナルのグラフィックデザイナの手になるものである。ウイイレ CF のヨシダくんが出て来るのが笑える。カップを手に大喜びしている吉田選手のカット。BGM の吉田兄弟による津軽三味線ともども,今大会ヨシダが目立った事の象徴か?
 

 

ところで,サッカーの世界ランキングが更新され,日本はアジア杯好成績を受けなんと 17 位に躍進したらしい。FIFA 世界ランキングはホント当てにならない指標なんだけど,これが国際的地位を端的に表現していることは間違いない。しかし,それにしても,オーストラリア 21 位,韓国 32 位に対してこのランキングは高過ぎやしないか。米国,チェコ,メキシコよりも上位というのは,逆に鼻白んでしまう。ま,パク・チソンの去った韓国よりは「確実に上」だとは思いますけど,25 〜 30 位くらいの間が今の日本の位置として妥当ではないかと思う。

今落ち着いてアジア杯を顧みると,ヨーロッパ,南米サッカーと比べて日本のサッカーはやはり質が落ちるのは明白である。なにより守備のミスがあまりに多い。吉田,今野のセンターバックのあのヘボさ加減は,とても落ち着いてみていられないくらいなのである(この二選手のファンの方,ゴメンナサイ)。オーストラリアに勝ったといっても,ラッキーな要素が相当強い。今回のアジア杯での私の喜びといったら,因縁のオーストラリア,しかもつまらないサッカーをするオーストラリアに日本が一泡吹かしてくれたこと,自信過剰でファールの多いガサツな韓国チーム(旧宗主国日本への怨念に貫かれた悲しいかつてのアジア・サッカー王者)に精神力とエレガンスとで優ったこと,その二つに尽きるんである。それゆえ今大会が最高だったのだ。世界レベルではまだまだ日本は弱いというのが実感である。

日本チームの「強さ」という意味では,2000 年レバノン大会あたりの代表メンバーのほうが上だと思う。ナショナルチームとしては当然,最高のミッションは次の 2014 ワールド杯であるわけだけど,海外と日本とのリーグ・シーズンのずれのため,欧州のクラブに移籍した選手とJリーグの選手との間での日程調整がかつてないくらい困難な状況にもなっており,監督の目指すチーム作りは今後さらに難しくなるはずである。アジア杯で優勝した直後でこんな暗い想像をしてもあんまり意味がないんだけど,私は,正直,2004 年にアジア杯を獲得したチームが「海外組」と「国内組」とでバラバラになって 2006 年のワールド杯で惨敗したあのどっちらけを,再度みなくてすむように祈るばかりである。