『週刊大衆』

昨夜,田町の顧客との打合せのあと,子分と飲みに行った。麦酒をジョッキで 4, 5 杯飲んで帰る途中,猛烈にラーメンを食いたくなった。京浜東北線に乗った行きがかりでそのまま川崎まで行って下車した。もうすでに 23 時半になっていたが,電車がなくなれば自宅まで歩けばよいと腹を括った。

チネチッタすぐ横にある横浜家系のラーメン屋に入った。醤油豚骨に豚角煮をトッピングしてもらった。食いながら,店にあった週刊誌『週刊大衆』を読む。

これは 50 年くらいの歴史を持つエロ週刊誌である。ヤクザ記事,芸能ゴシップと下半身ネタばかりの下劣週刊誌の代名詞のようなヤツである。『仙台美女にアソコ見せて』 — ハイハイ。『上戸彩VS黒木メイサTV界を揺るがす『CM女王バトル』最前線』,『芸能美女の『淫ら下半身』み~んなバラす!』,等々の記事。読者はこれらを読んで大いに楽しむわけだが,その真実性についてはまったく信じていないはずである。それが「大人」というものである。

西野翔のヌード・グラビアを観た。ラーメンの汁が器の横に広げたグラビアの乳首のあたりに飛び散って,「すみません」とそれを拭い取らなければならなかった。『日本が着々と推し進める『ゴロツキ中国ブッタ斬り』裏工作』なる記事は,レアアース禁輸を受けた中国包囲外交について,意外や意外,菅政権を評価していた。菅政権を叩くことしか考えないバカ・ネット右翼の戯言や一般新聞の記事に呆れ返っている私としては,いたく興味深かった(尖閣諸島事案へのあいまいな対処等,なにかにつけ「不作為」の目立つ菅直人は,たしかに,千年に一人の愚宰相に違いないのだが)。この週刊誌には『エッチ倍増袋とじ』なるページがあったのだが,信じられないことに封がされたままであった。ビリビリ破いて見るのは,大人げないと思い,やめた。

さとう珠緒が連載記事を書いていた。あの「プンプン」のぶりっ子ぶりで,恐らく世の女性から嫌われまくっているこのさとう珠緒が,私は大好きなんである。なにせ,私の見るところ,脱いでも凄そうだからである。それはそうと,彼女が『オーレンジャー』でデビューしたのをリアルタイムで観て知っているのは,当時幼い子供のいた私のようなオヤジだけだろう。否,さとう珠緒の凄いのは,思うに,私が勝手に想像しているような「脱いでも凄そう」ということではない。悪の組織にいたぶられて,「お前たちを赦さない!」なんて激烈な台詞を叫ぶことができるのは,『オーレンジャー』のような子ども向けヒーローものに出た俳優の特権である。その特権を享受した女優であるということにある。ま,彼女の書いたというその記事は,中村玉緒がとても優しい人である云々。「プンプン」と同じくらいくだらないものだった。

それでも。この『週刊大衆』を私は高く評価している。阿佐田哲也の名作『麻雀放浪記』を長期連載した雑誌,というだけで,何が何でも支持したくなるんである。

角煮入りラーメンは量が多すぎた。全部食ったら,酔いの煽りで気持ち悪くなって来た。ラーメン屋を出て川崎駅に向かう途中,「お兄さん,遊びませんか」と若い女に声を掛けられた。なかなかの美女である。川崎南町・堀之内はソープランドだけでなくモグリのちょんの間売春がいまだ健在で,そのとき歩いていた川崎駅前・新川通り沿いも,この手の女(おそらく,売春婦ないしはポン引き)がうじゃうじゃいる。夜 9 時を過ぎると,ホント,うじゃうじゃと。中国人か韓国人が多いと聞く。ちょっと不憫になる。これこそ文化交流か。「いま,金ねえから。またな」と,手を振って追い払う。南武線最終のひとつ前の電車で帰宅した。