今日,日曜日,高校一年になる娘のバレーボールの試合を観に行った。神奈川県大会。中学のとき娘は,小学校からバレーボールに取り組む同僚になかなか付いて行けず,レギュラーになるのに大いに苦労した。ところが,高校に入ったら,進学校ゆえか,バレーボール部員がほとんどおらず,新入一年生二人を入れてもたった四名。チームを組織できないくらいのありさまである。引退した三年生二人を無理矢理引き入れて,大会に臨んだわけである。
それでも一回戦は 2 セット連取して勝利した。二回戦は昨年県ベスト 4 の強豪・県立山北高校と対戦し,まったくよいところなく敗退してしまった。
サッカーにせよ,バレーボールにせよ,青春時代をスポーツに捧げた者は幸いなり。プロに進み 20 代を試合と練習に集中した者に栄光あれ。高校時代は授業をサボってアイドルやお笑い芸人に現を抜かし,学力もないのに少子化のおかげで大学に滑り込み,好き勝手に遊んで,卒論も書かずに卒業し,皆がやるので就職する。おっと,いまやどんな企業もこのような子弟を雇う余裕はなくなってしまった。これこそ灰色の人生というものである。
W 杯日本代表がいかにその弱小を叩かれ,嘲られても,やっぱり尊厳ある存在なのは,目的のために純化された彼らの修道ぶりゆえでこそある。昨日素晴らしいゴールを決めた韓国代表・パク・チソンは,女子バレーボール日本代表・木村沙織との熱愛のウワサを立てられた。これは根も葉もないまったくの誤報だったのだが,これに関して彼はこう言ったそうである:「切ない恋もできぬまま 20 代を過ごした。もう熱愛説ではなく本当の恋がしたい」。こうしたスーパースターの払った代償もよくよく考えないと。
子供たちにも同じ代償を背負わせたいと,つくづく思う今日このごろ。ロシアのことわざにこんなのがある:「若いうちから名は惜しめ」。若気のいたりなんて認めるものかは。