蜂の巣駆除

ベランダの軒下にアシナガバチが巣を営んだ。そう大きなものではないが,妻が怖がって駆除してくれと言う:「だって洗濯物の始末のとき,気が気でないもの」。「えぇー,やだよー,こぇーよー」。駆除業者に見積もりをとったところ,15,000 円もするとのこと。しようがない,やります。

というわけで,ググって駆除計画。蜂の駆除には『スーパーハチジェット』という殺虫剤が有効。これは 1,080 円也。巣の周りには見張り蜂がいて,危険を察知すると,攻撃フェロモンを分泌して仲間に一斉攻撃を促すので,まず見張り蜂から仕留めないと危ない。蜂の活動は夜間停止するので,実行は夜明け前あたりがよい。あと,刺されたときの対策などいろいろ調べた。

会社の帰りに川崎ラゾーナのホームセンターで殺虫剤を買った。子供が使い潰した補虫網,コンビニのビニル袋,荷作り用紐で,蜂の巣を捕獲するための器具を作った。蜂の巣をビニル袋口で覆ってから紐を引くと袋口が閉まってなかに閉じ込め,軒からもぎ取る案配であった。

土曜の早朝,4 時半ごろ,ほんのり明るくなるころを待つ。それまで,溜まっていたメールの返信をしたり,W 杯スポーツ番組やネットを見たりして,時間を潰した。眠気はなかった。Lucifer(金星)明滅するころ,と言いたいところだけど,残念ながら雨がザアザア降り注いでいた。いざ実行。雨のおかげで視界が悪く,眼鏡が曇り,作業はなかなか思い通りに行きそうもなかったが,殺虫剤を数十秒噴射したら蜂がぼろぼろと落ちて来た。安全のためしばらく様子を見てから,巣を捕獲。これは首尾よく運んだ。ビニル袋の口を少し開けて覗くと,蜂の巣には幼虫が何匹もいた。ヘクサゴーノン(六角形)の集積した幾何学的オブジェはつくづく見事だと思った。

「終わったー。カンペキ!」というと,妻はただ寝ぼけるばかりであった。ビールを呑み,「あとはオランダ戦じゃ」とばかりに,すっかり明るくなってから寝た。

P.S.: 残念ながら,日本はオランダに惜敗してしまいましたね。でもまだ予選突破のチャンスあり! 関係ないけど,今日は太宰治の桜桃忌であった。

※ 2010.8.11 付記
今年は異常な暑さのためか,蜂の活動がさかんで被害も多いと聞く。スズメバチなどは獰猛かつ凶暴であって,ヘタに自分で処置しようなどとすると,えらい目に遭う可能性が高い。上記はアシナガバチの小さい巣だからこそ,素人作業でもできたわけである。このようにすればいつでも OK という主旨ではもちろんない。悩んだらプロに依頼することが基本である。