このくそ暑くなるなか,風邪をひいてしまった。Web を見ながらブツブツ。
韓国哨戒艦「天安」の沈没事件は北朝鮮の魚雷によるものとの調査結果が出て,北と南で非難合戦が繰り広げられている。魚雷を喰らっておいて,いまごろ「調査」の結果が提出され,犯人は北朝鮮だった,なんて信じられない。北朝鮮の潜水艦ってそんなに巧妙な攻撃ができるわけだ。というか韓国の海軍力はそれくらいヘボだということか。ソナーは働いていなかったのか,反撃はしなかったのか。調査結果報道にはそういう観点はないようである。そもそも,経済的失敗でキムさんが中国にとりなしを依頼しに行く状況で,北朝鮮はこのようななんのメリットもない暴挙を行うだろうか。なんかこの事件ウソ臭い。
日経『自公,農相不信任案を共同提出へ 口蹄疫で責任追及』を見た。自公という人たちはどうしてこうも現場のことがわからない暢気者なのか,と呆れてしまった。口蹄疫問題はまさしく「危機」なのだ。責任追及に汲々とする前に,やることがあるだろう。いまは,最速・最善の対策に注力すべきときなのである。
私は SE という職掌柄,トラブルに見舞われることが多い。その対応を誤ると新聞沙汰になるかも知れないシステム障害にも遭遇した。こういうとき,問題の対策,リカバリを何よりも優先する。技術的・実務的オペレーションに注力する。その原因がどうして作り込まれたのか,誰が悪かったのかは,トラブルを収拾したあとに分析・整理すべき話である。なのに,対策会議を開くと,「どうして XX の問題に気付かなかったのか」とか,「なぜ顧客に YY をきちんと通知しなかったのか」など,問題の対策とは直接関係のない動機的要因について,現場責任者を責め立てるようなことしか言わないスタッフが必ずいる。これは正論かも知れないが,一刻を争う問題解決にとって雑音にしかならない。しかもこいつら(われわれ現場の人間はそういう人たちのことを「評論家」と呼ぶ)は現場担当者の責任追及で己の仕事を全うした気になっている。こちらは「じゃあ,この方面の調査は俺たちに任せてくれ」という声を期待しているのに。私は会議のあと「ゴミみてえな奴らを会議に呼んですまんかった」と担当者に詫びるわけである(当然,こういう経験から,「評論家」を対策会議に呼ばない知恵は付いて来るのだけど)。
口蹄疫問題に対するこの自公の態度を見て,こいつらはまさに「評論家」だと,私は肚が煮えくり返ってしまった。こいつらには二度と投票しねえぞ。まあ,民主党も野党だったら同じ愚行を犯しただろうことは容易に想像できるのだが。つまり,日本の政治家がいかに危機対応において脆弱なのかが,こういうところでわかると思う。
『サポの人種差別発言へ100通超の抗議メール…浦和』。浦和レッズのサポータがベガルタ仙台の選手に対し人種差別(?)的ヤジを飛ばしたのが問題になっている。具体的にどのような発言がなされたのか不明である。仙台には北朝鮮代表選手がいるので,おそらく朝鮮人差別に関るヤジだったと想像できる。
この問題への反応として,記事に付いたコメントを見ると驚く。「差別的発言は許せない」というごく全うなコメントがある一方で,「中国では反日的ヤジや侮辱が大っぴらになされているのに誰も中国に抗議しない」などというコメントが遥かに多数の賛同を得ているからである。問題を別の問題で混ぜ返す不誠実。こういうコメントを読むと私は虫酸が走る。こんなコメントに「そう思う」が大量にクリックされているこの病んだ現実。
浦和サポータの差別発言が中国における反日ヤジと比べて遥かに悪質であるということが,このコメントをなす人,それを支持する人たちにはわからないらしい。それは浦和サポータの発言が観客席という安全な場所からなされた卑劣極まりない「個人攻撃」であるという点である。北朝鮮が政治的敵対国であるのは認めざるを得ないけれども,だからといって,北朝鮮政府とは何の関わりもないベガルタ仙台選手個人を侮辱するってか? 救いようのない恥。浦和レッズのサポータにはこんなやつがいるのか,と心に留めておくことにしよう。