政局

社民党・福島瑞穂消費者・少子化担当相が普天間問題の政府方針への署名を拒否し,その結果罷免された。いったい,社民党が政権において実現したかったのは普天間基地の県外移設だったのだろうか? 少子化や雇用等の社会問題への対応政策だったのではないだろうか?

いろいろな争点が民主党との間にあるのは当然である。その上で民主党と組んだからには,目指す最大の目的に向かう過程で歩み寄りがあるはずである。普天間問題などという本当につまらない問題を巡って政権放棄を決意してしまうこの脆弱さ。「辺野古なんて認められない」ということに固執するのではなく,さらにその次はこうしよう,あるいは沖縄の負担の分散をこういうふうに議論していこうね,と問題提起することで未来のよりよい筋道を付けること。これこそが,建設的に民主党と折り合いを付けるだけでなく,本当に沖縄のことを考える姿勢ではないだろうか。

社民党らしい子供じみた偏屈。おかげで 5 末で一段落するはずだったくだらない普天間問題が「政局」になってしまった。本当に時間をかけないといけない問題がますます後回しにされる事態を招いた。それは,社民党にとっても,己の本来の仕事を投げ出す結果にもなってしまった。福島さんはそれに気付かないようである。マスコミが騒いでいる問題で「きれいごと」に固執する体質。

「廊下を走っちゃダメよ」というルールを決めても,火事の場合など走らなくてはならない局面がある。福島さんの行動は「火事になっても決めたことだから走っちゃダメ」というのと同じように私には見えるのである。物事の局面がまるで見えていない人たち。「そこに行きたいなら,この道を真っ直ぐ進みなさい」と言われて「そうするとあの電信柱に当たって進めないじゃないか」と悩むような一途なバカが,最近,多過ぎる。社民党はこれと同じに私には見えるのである。普天間問題なんてその電信柱ですよ。それがなぜわからないのか。

「だから社民党はダメなんだ」。これが私の結論。