ブツブツ

社民党が政権離脱し,普天間問題が政局になってしまった。鳩山さんは,政権を手放してまで普天間基地県外移設にこだわるほど社民党がバカだとは,おそらく想像すらしていなかったのではないか。おかげで,ヘタレ民主党は自滅の道を歩みはじめた。鳩山さんの軽口が災いして,彼や小沢さんほど肚の座らない右顧左眄議員どもが鳩山降ろしをはじめた。

鳩山さんの次はじゃあ誰だろうか? 沖縄県民から蛇蝎のごとく憎まれた,クソ真面目の岡田さん? 偽メール事件ごときで翻弄され代表を辞めさせられた,浅はかな前原さん? 最近まったく存在感のない菅さん(なにかよくない病気になっていやしないか心配)? それこそ何を言いたいのかさっぱりわからない平野さん(もっとも自民党員にみえる民主党員)? 参院選の前に奈落の底に落ちたいのか? 「鳩山首相に国民が怒っている」(某小沢チルドレン)って本当? 少なくとも私はぜんぜん怒っていませんよー。

ま,「海兵隊の抑止力」なんて戯言を言いはじめた鳩山さんには,なんの未練もありませんけど。これは首相がせっぱつまって官僚の言いなりになりはじめた証拠だからである。もしハトが辞めるなら,その次はコワもての仙谷さんあたりがいいんじゃないかなー。

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サッカー・イングランド戦は,DF がなんと二つのオウンゴールという愚鈍をしでかして負けたのに,本田選手が信じられないハンドで PK を与えたのに,「あの強豪を相手に善戦した」風の肯定的な意見が多いのにめちゃくちゃ私は驚いている。点が取れないばかりか,守備に注力したにも関らずわざわざ点を献上して負けたのである。なんか世の中のモノの見方が — 普天間問題を筆頭に — 私にはホントにわかりません。夕刊フジなぞは「だから中村俊輔はいらないって言ったでしょ」みたいな,大学出の大人が書いたとはとても思われないくらいの飛躍を,したり顔してホザいている。呆れ返る。そんなこんなで,韓国戦で惨敗したときには感じなかった「怒り」に,期せずしていま私は駆られているのである。

これと同じ試合を本大会でしたと考えると,いったい誰が満足できるのだろうか? あの試合のどこが「善戦」なんでしょうか? 4-1-4-1 だか 4-1-2-3 だか知らないが,「取って付けたような」小手先の試験的布陣がたまたま前半で(しかもイングランド・主力がテストモードで手を抜いていた前半に)少し機能したくらいで,「筋道が見えた」などと宣う岡田監督は,浅まし過ぎやしないか? 勝ってからそういうことを言え,というのだ。あんなスーパーオウンゴールが二つも出てしまうのは,アンカーのおかげでラインが下がり過ぎた当然の結果じゃないのでしょうか? 英国がただただだらしなかったとしか見えない私のほうが間違っているのか? モチベーションのめっちゃ高いサブ GK のスーパーセーブだけがこの試合の収穫じゃないのでしょうか? これがなければあと 3 点取られていたかも知れない。仮に 5--1 で負けていたら「善戦した」だとか「阿部がアンカーとして機能した」なんて暢気なことを誰が言うだろうか。おまけに,川島選手の半分まぐれのスーパーセーブのおかげで,間違いなく本大会で GK の選択を誤る「筋道」ができたわけである(これは選択肢が広がったとポジティブに考えましょう)。

私はこの試合を観て,日本が W 杯 3 戦全敗を免れる方法にやっと気付いた。試合時間を 90 分ではなく 70 分とするよう,ギリシアを救えるくらいの大金を積んでルール改訂を強力に FIFA に要請すること。要するに,90 分間戦うという基本的なチーム作りをしなかったのは,もう取り返しがつかないということなのである。私が観た限りで,キラキラ光っていたのは長友選手だけだった(あのスーパーセーブはただのラッキーだったと割り切るべきである。川島選手,フロンターレ・サポーターには申しわけない)。

松井選手をもう少し観たかった(なぜなら,彼以外の日本人選手の誰が「仕掛ける」根性があるだろうか)。本田選手と森本選手の惜しいシュートが私にとって数少ない見所だった。

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中国の温家宝首相が来日した。日中関係は小泉さんのころと比べると蜜月といってもよい。対日貿易についても中国は米国に急接近しているのだから,米国に少しくらい冷たくしてでも,中国との外交関係をより有利に進めてゆくことは,大賛成。中国の軍事拡張にモノ申すのも大賛成。

昼間,職場の溜池近辺では右翼の街宣車が,温家宝首相来日への文句をがなりたてて,ホントうるさかった。誰に頼まれてやっているのか知りませんが,ご苦労様です。