雨の神宮球場,渋谷でお好み焼き

今日のこどもの日,娘と神宮球場ヤクルト VS 阪神戦に赴いた。娘のクラブが珍しくお休み。WBC 日本代表の活躍の影響もあり,行こう行こうということになった。そこで,予めネットで外野自由席のチケットを手に入れておいたのだった。新川崎から湘南新宿ラインで渋谷に出て,地下鉄銀座線に乗り換え外苑前で下車。

プロ野球を球場で観戦するなんて何十年ぶりか。私は王,長嶋の巨人と江夏,田淵の阪神との対戦を甲子園球場で直に見た年代である。最後の観戦は,1975 年秋,近鉄バファローズがはじめて後期優勝を果たし,プレーオフで阪急ブレーブス(現オリックス)を迎えた藤井寺球場だったと記憶する。鈴木啓示が近鉄のエースとして大活躍したころである。藤井寺球場は私の地元だったので,友人と自転車を駆ってよく行ったものである。パリーグの試合ではいつも閑古鳥が啼いていた。私たちは試合がつまらなくなると,客席最上段の通路でキャッチボールをはじめたりした。それでも係員に制止せられるなんてことのない,大らかな時代だった。この近鉄 VS 阪急プレーオフは,藤井寺球場で私のかつて見たこともない超満員だった。大入袋が出たそうである。4番打者長池がホームランをかっ飛ばして阪急が勝利したはずだ。そのころの阪急は山田久志,加藤英司,福本豊(そう,あの「立ちションが出来なくなる」という理由で国民栄誉賞を辞退した英雄だ)などすごいメンバーを擁してめっぽう強かった。一方,私の贔屓の近鉄はこの年やっと半期優勝をした弱小チームで,その後,ご存知のとおり,球団そのものが消滅してしまった。

それはそうと,昔話はこのへんにして,今日のヤクルト VS 阪神戦。ネット情報によれば,阪神戦ではヤクルトのホームなのに阪神ファンがレフト側から溢れてライト側をも浸蝕し,外野自由席ゲートは長蛇の列になるとのことだった。そのため,試合開始の3時間も前に神宮球場の外野ゲートに足を運び,ヤクルトファンの列に入ったのだった。そうすれば,比較的静かに観戦できるし,阪神ファンをもよく見渡すことができると考えた。ところが午后からの雨が強くなり,2時間も立ちっぱなしで並んだのに,試合は中止。娘はせっかくの休みを棒に振ったと怒り心頭に発する様子。むむっ。

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そのまま帰宅するのも癪なので,外苑前から渋谷まで散歩することに。青山通り沿いに進んで,表参道,宮益坂を過ぎ,道玄坂上まで歩いた。娘が『ドン・キホーテ』を見歩く間,私は東急百貨店前の喫煙エリアで雨のなか煙草を吹かす。20分間の立ちっぱなし。

そのあと,宇田川町のお好み焼き屋『ごっつい』で晩飯。この店,昭和の関西の貧相なイメージをコンセプトにしていて,面白かった。水原弘の「ハイアース」(殺虫剤)の楕円形広告看板が掛かっていた。どうせなら由美かおるのお色気版もセットで飾って欲しかった。店内 BGM は,八神純子,ジュディ・オング,安西なんとか(下は忘れた)など,1970 年代の歌謡曲ばかりが流れていた。肝心の料理も旨かった。

帰り,電車のなかで,『涼宮ハルヒの憂鬱』ロシア語版の iPod 動画を娘に見せてやった(ロシアではこの作品のロシア語版特典付き DVD 8 枚組セットボックスが 2,000 ルーブリ,現時点の為替レートでの日本円で約 5,100 円で販売されている。日本語音声も入っているので日本国内版よりもお買い得なのではないだろうか。私はこれを所有しているわけではなく,YouTube でダウンロードしただけである)。現代の日本語口語を映したロシア語がどのようなものか興味があるし,ロシア語の聞き取り練習にもなる(速すぎてほとんど聞き取れないのだが)。そこで娘と少しオタク談義。娘によれば,中学校で女の子たちが『ハレ晴レユカイ』を真似て踊っているそうである。アニメオタクは女の子が圧倒的に多いという(男の子はパソコンオタクが多いらしい)。娘の友人には,振り返るときに「くるり」と擬声語を発したり,呼ばれて起立するときは「すくっ」と発して,直立不動姿勢で両手先だけを斜めにピンと反らせたりする,一風変わった女の子アニメオタクがいたらしい。

帰宅したら,万歩計は 12,898 歩だった。立ちっぱなしが長かったので疲れた。雨天中止が悔しくて,すぐさま別の日のヤクルト VS 阪神戦のチケットをネットで発注してしまった。

2012年10月1日付記

著作権法の改正により(2012年10月1日施行),DVD のリッピングやインターネットからの動画の違法ダウンロード行為が禁止されました。上記のような「YouTube でダウンロードしただけ」という記述の行為は処罰の対象になると考えられます。絶対に真似しないでください。私は当該コンテンツをコンピュータ,iPod から消去いたしました。記事はいちおう記録として残しておきます。