ボーリング,Schubert Impromptus OP.90-4,IMCO 故障

月曜日,私は年休をいただいた。娘とボーリングに行った。娘も,その日は授業参観だった土曜日の振替休日で,しかもバレーボールクラブも珍しくお休み。ということで横浜に遊びに出たのだった。もともと WBC 日本代表の活躍の影響もあってバッティングセンターに繰り出すつもりだったのだけど,横浜駅西口近くにあるお目当ての遊興施設では,バッティングセンターは廃業されてしまっていた。まあボーリングでもよいかとなった。2 ゲームずつやって私の勝ち。「お父さん,意外とやるじゃん」— でも 118 が最高だった。今,腕が痛くてしようがない。

お隣のレーンで,お年を召した奥様三人がプレーしていた。横目でちらちら窺うと,じつに上手い。ボールも自前のようであり,専用手袋も着けていて,相当の力の入れようが察せられた。奥様仲間でボーリングに夢中になるという話は珍しくないのかも知れない。ボーリングはあまり体力を要しないし,ゲートボールのような爺婆むささがなく,なにより誰かの顔を想像しながらピンをなぎ倒すことで鬱憤ばらしになる。お金がかかるよなあ,でもゴルフほどじゃないか,なんて貧乏臭いことを私は考えていた。

料金の支払いを終え,レーン横にあるボーリンググッズショップ前のソファーで一休みしていると,その奥様のうちの二人がショップにやって来た。ショップは昼休み閉店中で 15:30 開店との貼紙があった。開店まであと 15 分ある。「あーら残念ねぇ」とひと言発して奥様方はエレベーターを降りて行った。「あとちょっと待ちゃいいのに。お年寄りは残りの時間が短いだけ気短なのよ」と娘は口性ない。「おいおい,やめとけ,聞こえるぞ」と制するのにひと苦労であった。

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今夜,晩ご飯のあと,娘のピアノ練習に付き合った。4 月 29 日にピアノ教室の発表会が予定されていて,今その課題曲をさらっている。シューベルト作曲 Impromptus OP. 90-4 変イ長調。バッハが好きな娘は,シューベルトのよさがいまいち解らないとこぼしていたが,内田光子の宝石のような名演 CD を聴いて,真面目に取り組むようになった。指はまあ回るようになった。Allegretto 3 拍子の軽快さとためらい,トリオの光と影を,まだ思うように出せない。暗譜もできていない。あと 10 日しかないのに大丈夫? シューベルトのあとは,バッハの『G 線上のアリア』を自己流に編曲したものを娘が聴かせてくれた。

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愛用のライターが壊れてしまった。IMCO 製のオイルライターである。Zippo 用のフリント(発火石)を流用しているためか,なかなか発火せず,ぐりぐり圧迫しながら使っているうちにトリガーがバカになってしまったのだ。それでもまだ十分用途に耐えるわけなんだけど,買い替えようか思案中。一個 700 円くらいでめちゃ安いのだ。

IMCO は since 1918 年。オーストリア・ウィーン製ということもあって,第二次大戦中におけるドイツ軍兵士愛用の一品である。 私にとっては,ロシア兵がドイツ兵からかっぱらった IMCO で煙草を吸う戦争映画シーンの記憶のほうが強く,このせいで IMCO を愛用するようになった。ありきたりの Zippo なんかより,小振りにして渋い。

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