お正月・帰省

新年,あけましておめでとうございます。

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今年のお正月は大阪に帰省した。二年ぶりである。呑んで食って寝てばかりいた。

大晦日の朝,大叔母を藤井寺市青山の自宅に見舞った。心臓に水が溜り入院していたが,恢復して退院したばかりであった。もう歩けるくらいに元気になっていてひと安心。

大叔母宅のすぐそばには青山古墳がある。このあたりは古市古墳群といって,応神天皇陵とされる誉田御廟山古墳をはじめ,大規模な古代の墳墓が犇めいている (Google 地図)。太古の雰囲気を感じる。柿本人麻呂のあの有名な泣血哀慟歌で知られる軽の市もこのあたりである。

私の実家がある松原も,反正天皇の宮があった地である。北畠親房の『神皇正統記』には次のように出ている:「第十九代,反正天皇は仁徳第三の子,履中同母の弟也。丙午年卽位。河内の丹比 (たぢひ) の柴籬 (しばがき) の宮にまします」(岩波文庫版 p. 66)。

そのあと,妻が唐招提寺を観たいということで,家族で奈良西ノ京に行くことに。折角関西に来たのだから,子供たちに少しは古都の雰囲気を味わわせてやろうとの思いもあった。大叔母宅の最寄り駅古市から近鉄南大阪線で橿原神宮前に進み,そこから近鉄橿原線に乗り換え,大和三山のひとつ畝傍山を左に拝んで奈良方面へ約 25 分,西ノ京に到着。竹林が広がるのどかな里である。私は観光客で溢れる奈良中心部よりも,田畑が広がり閑散とした飛鳥や西ノ京が昔から好きである。天平の甍,鑑真和尚ゆかりの唐招提寺と,その東塔をフェロノサが「凍れる音楽」と評した薬師寺を散策した。

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今日,1 月 2 日,川崎に帰る直前,子供たちがしきりにせがむので四人でお好み焼きを食べた。生野区,寺田町の駅前にある『千代』というお店。私の妹の旦那お勧めのお好み焼き屋さんであった。昔ながらの雰囲気が懐かしかった。インターネットで検索してみると,味にうるさいブロガーの記事を発見。鰹節の風味が効いて旨かった。太めのソース焼きそばもイケた。息子は二枚をぺろりと平らげた。やはり最後は食い気。

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