ジョージ・ウィンストン『DECEMBER』

12 月になるとジョージ・ウィンストンのピアノを聴きたくなる。『DECEMBER』。これは大学時代,友人 T に勧められた作品で,カナダのウィンダムヒル・レーベルを知ったレコードでもある。はじめてニューエイジというジャンルを知った。これを聴くと,若くして自ら命を絶った T のこと,その奥さんと子供たち,しんしんと雪の降る札幌の夜の大通公園を思い出してしまう。

清澄なリリシズム。大学時代の私は,北米の音楽には巨大なストロベリー・チョコレート・パフェのような通俗的高カロリーしか連想しなかった。このレコードによってそれは誤りだと認識させられたのである。孤独な魂のモノローグのような Thanksgiving。Carol Of The Bells,Night は絶品である。その澄んだピアノには琴のような味わいすらある。

私自身は札幌で手に入れた輸入盤 LP を愛聴している。現在入手できる BMG ビクター日本盤へのリンクを掲げておく。

ディセンバー~アニヴァーサリー・エディション
ジョージ・ウィンストン
アリスタジャパン (2001-11-21)