misima の旧仮名遣い辞書のエントリで間違いを見つけたので訂正した。
「たじろぐ」は歴史的仮名遣いでも「たじろぐ」だと思っていた。府川充男・小池和夫『旧字旧かな入門』(柏書房, 2001) でも「たじろぐ」となっていたので misima もこれに従っていた。しかし今般『改訂新潮国語辞典 — 現代語・古語 —』(1980年改訂第7刷) で確かめると,「たぢろぐ」としるされていて,さらに「歴史的かなづかいで『たじろぐ』とするは非」とまで解説が付されていた。おそらく「たじろぐ」という表記は戦前でも広く行われていた誤りなのだと思う。たしかに『言海』では「たじろく」(「し」は「志」の変体仮名) という見出しで出ていた。今回 misima では「たぢろぐ」を採用することにした。
あと「じっと」という副詞が「ぢっと」と誤変換されてしまうのを訂正した。misima の辞書を作成する際,茶筌辞書で「じ」「ず」を含む語をすべてチェックしたつもりなんだけど。なんで漏れていたのか。
misima は旧仮名遣い変換において原則的に「じ」・「ず」を「ぢ」・「づ」に変換する。「じ」「ず」としなければならない語は辞書に登録しておく必要がある。「たじろぐ」はエントリの削除,「じっと」はエントリの追加で対処したわけである。