11 月もおしまい

今年も残すところひと月になってしまった。

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インド・ムンバイでの同時多発テロが大々的に報道されている (Yahoo! ニュース)。日本人の被害者も出て,日本政府としても対応を迫られそうである。インドは中立国という位置づけらしいけど,米国・英国とも比較的良好な関係を維持し,IT 産業を中心として国力を著しく発達させている。その一方で,パキスタン,アフガニスタンと接している地政学上,テロの危険性も高い国である。中国との伝統的な領土紛争もまたいつ蒸返されるかわからない。政府が比較的冷静なのは,悠久の歴史をもつ国の余裕なのか。日本との関係も深い友好国なので,うまい解決を果たしてもらいたいと思う。

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超勤上限,月60時間に=国家公務員,実態踏まえ指針見直し−人事院』とのニュース。

一般の人達は国家公務員というと,お役人コンプレックスからか,ことあるごとに「税金泥棒」みたいに思いたがり,公務員の不正のニュースに大喜びしているのではないだろうか。私は仕事で国家上級公務員とかかわることが多かったので自身肌で感じていることとして,彼らは本当によく働く。仕事の質において絶対に妥協しない。メーカー・業者に対して非常に厳しいけれども,それは血税を使って仕事をしているということを強く意識しているがゆえである。私の知る国家公務員は皆そうであった (地方公務員はどうか知らない)。

だから私はこのニュースをごく当然のことと受けとめることができる。なにも知らないひとは,残業しないで効率よく仕事をすることを考えて欲しい,なんて言う。そんなの,知能労働・人間交渉を巡る労働というものの難しさを知らない者の言い草である。犯人の潜伏先の情報を受け,それがガセで無駄になるやも知れないと思いつつも夜中に現場に向かう警察官を捕まえて,そんなことが言えるかというのだ。ことの本質は警察官の特殊な任務に限らないのである。

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来年入学して来る小学校6年生相手にオリエンテーションのようなイベントが明日あると,娘が言う。寸劇のようなこともするらしい。そこで娘は進行役のような役回りで「それじゃあ,タイムスリップ!」などという台詞で臭い演技をしなければならないという。「普通にそのときを再現してみます,ってやればよいのに,なんでそんな小学生にもバカにされるような演技をしなくちゃならないの? それが嫌で嫌で嫌で嫌でたまらない」。

「じゃあこうしたら?」と提案する:「『タイムスリップ!』というときは,ビートたけしが『タイムショック!トラベルチャンス!』とやるときみたいに,上からボールを投げる仕草をする。『タイムゴーバック!』のときは,今度は下から片手をすくい上げるようにして中指だけを立ててみせる」。

そんなことやったら先生怒りまくるかも... でも,やれやれ!— 親がこんなんでどうするの?