私はロシア・ヴォロネジ大学が運営しているロシアの LaTeX ユーザーズグループ CyrTeX のメーリングリストに加入している。興味深い話題だと,ブロークンなロシア語で投稿したりする。ここで SlavTeX に関する質問を私がしたことが契機になって,ロシア語 LaTeX 界の第一人者である V. Volovich さんがヴォロネジ大学の ftp サーバに SlavTeX パッケージを復活させてくださった思い出がある。CyrTeX メーリングリストは私にとってロシア語 TeX の主な情報源である。
一昨日,古スラヴ語の LaTeX エンコーディングである T2D についてとあるドイツ人が質問を発信していた。ロシア語で。これに対し,その問題点は LH フォントの T2D エンコーディングを含めたインストールがきちんとできていないことのように思われると,私は返信した。そのとき私は相手がドイツ人だということもあり,英語で書いた。すると質問者は英語で応じてきた。彼の英語はロシア語に比べると私には意味がよく分からなかった。たぶんジャーマン・イングリッシュなんだと思う。逆にこのドイツの方のロシア語が明解であることに,私は感心した。ここで面白いと思ったのは,私はドイツ語がまったく分からないのだが,ロシア語が分かるドイツ人とならロシア語でコミュニケーションできるところ。当たり前なんだけど,これはどれだけ素晴らしいことか。そういえばポーランドの方とも CyrTeX が縁となってロシア語で遣り取りができたのである。