中国製冷凍餃子による中毒事件の話題で持ち切りである。私はこのニュースを見るたびに餃子が食べたくなって困る。ただそれにつきる。
なにかと「中国産」の印象が悪くなっているようである。石原東京都知事なんかは加工食品にも産地を明記すべきと騒いでいるらしい。「中国産」と明記されていれば賢い消費者の判断材料になるというのだ。でも「その実質的必要性,消費者メリットは?」と問いたくなる。それで何か安心が得られるのだろうか。食品について生産地を明記した暁には,スーパーの食材の殆んどが外国産 (とくに中国産) になってしまうとしたら意味がないではないか。現在日本の食物自給率は4割にも満たず,しかも国産で賄えるのは米か芋くらいで,日本の食生活は中国に大きく依存しているというではないか。食材は米と芋以外なにも買わないほうがいいよということなんだろうか。
どこで毒物が混入したのかもはっきりしないうちから「中国製は信用ならない」と決めつける考えがここには透けて見える。これは非常に危険なことではなかろうか。すでにインターネット上ではまたぞろ反中国,反日本の愚かな応酬が盛んだとも聞こえてきていて,日中の政治問題に発展しないか心配である。
最近わが家では,テレビなどで見えなくなったものの話題が出ると,人であれモノであれ「じつは中国産だったんじゃないの」と冗談を飛ばしている。「ここんところのニュース Japan,滝クリと解説おじさんしかいないね。あの一生懸命手を動かすアナウンサ,見ないねぇ」 — 「中国産だったんじゃないの?」(冗談,冗談)。私自身はというと,食材は概ね,日本産より中国産のほうが安くて美味しいわけで ... 間違っても米国産牛肉みたいなことにならないよう祈る (なるわけないか)。
(4/14付記)
ニュース Japan アナウンサはご家族の看病のため,出演がままならないと耳にした。私の軽口を大目にみてください。