先週末,某お客様のシステムが本番を間近にひかえて品質問題爆発,ということで支援要請があった。今日その状況説明をきいた。幸せな家庭は似たりよったりだが,不幸な家庭はそれぞれの姿で不幸であるとトルストイはいったけれども,火を吹く不幸なプロジェクトは逆にどこも事情が同じで,仕様書がないとか,お客様との責任分界が不明だとか,パターンが決まっている。今回もまあそのような背景がある。いきなり今日から,その右も左もわからないプロジェクトのサブシステムを取りまとめなければならなくなった。三月末までは普通の人間の生活はできないと覚悟する。
赤坂の事務所からプロジェクトの事務所にゆく途中,新橋駅で横須賀線に乗り換えた。地下鉄銀座線とJR線との間の地下通路には,よく見るホームレスが何人か,いつも昼間っからぼーっとしている。この通路,今日は『ウーマンズ・アイランド』とかいう日テレのテレビドラマの大きな広告が,いくつもある柱を占有していた。栗山千明と篠原涼子のふたりの美人女優のどデカい顔写真の柱にもたれて,ぷんぷん臭うホームレスが寝ていた。
そのうちおれも会社の長椅子の上で,こいつらみたいに体臭をまきちらして寝るはめになるんだろうなあ。SEとは因果な商売なのだ。