査定会議の夜

秋分も末候だというのに,溽暑が続く。それでも,朝,家を出て駅まで歩く途中,金木犀のほのかな芳香が通り過ぎて,秋を感じるようになった。

今日は年二回のユーウツな査定会議があった。定時後から会議室に鍵を掛けて延々四時間。部下の評定だから当然のごとく時間がかかる。査定会議とは,部に配賦される査定ポイントを他の査定権限者との間で自分の部下のために奪い合う,半ばバトルの場なのである。だからユーウツなんである。管理職の人ならわかるかと思う。

今年四月からいまの部に異動になって,俺は単独でいろんなプロジェクトをみるようになり,部下がいないので,ある意味でこれまでのようなユーウツに苛まれることはなかった。しかし,査定会議での評価の仕方にいたく不満を感じて,俺はブツクサ言ったものだから,本部長に睨まれ,場が険悪なムードになってしまった。人事部から配賦されたポイントを返上するバカな上司がどこにいる?

というわけで,ムカムカして帰宅。一句でけた。

木犀モクセイ女人ニヨニンカレ