セウォル号沈没事故・オバマさん来日

明日から休みに入る。散歩,読書,プログラミング,etc. でのほほんと過ごすことになりそう。行楽に行く元気なし。

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韓国の旅客船セウォル号沈没事故。痛ましい話である。犠牲者の人たちへのお悔やみの念に尽きる。韓国政府は,危機管理が杜撰だの大いなる批判を浴びている。韓国首相は責任をとって辞任した。とにかく,一刻も早く犠牲者全員の消息をはっきりさせてほしいと思う。

本件に関して,朴槿恵大統領はメディアの前で役人を怒鳴りつけたりとヒステリックになっている。どなる前に国家のトップとしてやるべきことがあるのではないかと私は頭に来た。気にくわないと怒鳴り散らした,あの千年にひとりの××宰相・菅さんと同じじゃねえか。犠牲者救出のためにできることは何でもするということ。日本からの支援提案をなんで蹴ったりするのだろうか。国家的メンツのために国民が不幸になっているということの象徴のようである。まだ,日本のほうがマシか。

朴槿恵さんは,女性蔑視の激しい韓国にはじめて登場した女性宰相で,大いなる期待があった。あの,陛下を侮辱しやがった憎むべき李明博の後を受けて,日韓関係改善に和やかな女性パワーを発揮してくれないものか,と私は思っていた。なのに。日本に聞こえて来るのは,彼女が海外を訪問した際に七十年も昔のことで日本の悪口を吹き込んで,嫉妬心と僻根性に満ちた女子中学生みたいな振る舞いを,この一年ずっとやり続けている,ということばかりである(「告げ口外交」なんて言う人もある)。

大事なのは今でしょ。ちょっと理解を超えたキャラクターのようである。セウォル号沈没事故の対応でも,韓国国民にとって今本当に大事な行動は何なのかをちょっと逸している。あの千年にひとりの××宰相・菅さんと比べてどちらがどうか,というのはやめておきます。

ま,親父の所行による親日罪で追及され資産没収されるのが怖いのだろう(韓国には,過去の対日協力の廉でその子孫にまで罰が及ぶという,国民の財産権を無視した恐ろしい遡及法 —「親日反民族行為者財産の国家帰属に関する特別法」2005 年 — があるんである)。だからヒステリックに反日パフォーマンスをやらざるをえない,と見えてしまう。偏屈なナショナリズムは己の首を締める,ということの笑ってしまうような例ではなかろうか。つまりは朴槿恵さんの不可解な行動様式は韓国という国家そのものの構造的歪みに思われてしまうのだ。ん,韓国の政治トップのことなどどうでもいいや。安倍さん(心情的にどんなに嫌いでも,わが国の代表なんだから貶しつつも応援しなければならないお方)と同列の期待を寄せるのは,無理かつおこがましい。

4.30 朝日新聞朝刊に「客船 過積載が常態化 — 韓国沈没事故 増設後重心高く」との記事。船の貨物最大積載量の三倍以上の積荷が当たり前の運用になっていたこと,この過積載をごまかすためにバラスト水(船の重心を下げ復元力を保つための重り水)を抜いていたこと,客室増設で船の重心が高くなっていたこと — これらが沈没のもとになった要因との見方を報じている。かくしてセウォル号事故原因は,操舵ミス,日本製船舶の設計・製造ミスによるものではなくて,儲け優先・安全軽視による人災ということのようである。いよいよ行政監督の問題が問われ,政府の責任が問われる事態になりそうである。これは対岸の火事ではない。[ 4.30 付記 ]
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オバマ大統領が日本国国賓として来日した(もう韓国すらも去って,いまフィリピンを訪問中なんだけど)。米国大統領のこのような形での来日は十八年ぶりだったそうである。安倍総理とお寿司を食べ,天皇・皇后両陛下の晩餐会に招かれた姿をテレビでみた。オバマさんは人間的・心情的に安倍さんをダカツのごとく嫌っているようにこれまでは見受けられたのに,今回はちょっと雰囲気が違っていて,カウンターに並んで座った安倍さんからお酌されながら,なかなかの笑顔を見せていた。オバマさんどうしたんでしょうか。ウクライナのことでお疲れなのだろうか,などと思ってしまった。

尖閣諸島が日米安保条約の適用範囲だとのことばを大統領その人の口から引き出したということで,日本政府としては大成功だったような報道がなされている(なぜそんなに大きな成果と呼べるのか,私にはよくわからない。だって日米安保条約の条文からそんなことは明らかだからである)。TPP日米合意がこのタイミングで期待されたが,やっぱりダメで,これも,ま,日本にとってはよかったのかも知れない。「ウクライナ問題に関して日米は同盟国として足並みを揃えて対露制裁を進めることで一致」なんて見出しが新聞に出なかっただけ,大成功だったのではないかと私も思う。一方,オバマさんにとって成果はあったのだろうか?

国賓として招かれたのだからミシェル夫人にも来ていただきたかった。なんで一緒ではなかったのか。これもよくわからない。この前,ミシェル夫人はお子様をつれて中国を訪問なさったので,お疲れだったのでしょうか。