五輪代表決定・EURO2012

EURO 2012 決勝はスペインの圧勝で幕を閉じた。ユーロのなかでいまいちばん経済危機が囁かれている二国の対戦は私には皮肉であった。イタリアはかつてのカテナチオ(守備的サッカー)から大きくイメージチェンジし,ピルロなどのベテランとバロテッリなどの若い世代がうまく融合し,スリーバックでガンガン攻めるチームに変貌した。予想に反し,あの組織的ドイツを撃破してしまった。TBS 解説の福田さんが「八百長騒ぎの最中にあるときのイタリアは強い」と言っていたのは確かでした(そんな愚にもつかないことでしかわれわれを納得させられないのか?)。しかし,それでもスペインは強過ぎた。本当に「無敵艦隊」の名に恥じない。ああ,当分の間,われわれ日本には彼らの背中すら見えないようです。

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で,日本の五輪サッカー代表が今日,決まりました。なでしこは澤選手が選ばれ,私はほっとした。たった1試合のヘボプレー(先の米国戦)で彼女の本当の価値は下がりはしない。岩清水,岩渕が復活。これがもうひとつのうれしかったところ。ケガ復帰間もない岩渕選手が代表を外れるとなると,途中出場する選手の迫力がゼロのチームになってしまうところだった。京川,菅澤という若く才能豊かなフォワード,守備能力も高いユーティリティ・宇津木選手がケガで離脱したのは本当に残念ではある。ま,安藤,丸山はラッキーな選出だと考え,覚悟して本大会に臨んでほしいものである。

で,男子。順当に宇佐美くん,大津くん,永井くん,清武くん,二人の酒井くんが選出された。何より,われらが川崎市幸区地元のヒーロー・齋藤学くんが — 良い子の大迫くんを差し置いて — 選ばれました! トゥーロンでのパフォーマンスを見る限り,大迫くん落選は致し方ない。大迫くんは最近 J リーグで調子がいいので,ちょっと可哀想ではある。大きな穴であった DF 陣にとにもかくにもオーバーエイジの選手二名が入り,守備がやっと様になりそうである。私の納得したのはこの二点だけ。杉本くんがサプライズ選出。?。サプライズなら私はセレッソの元天才・現天才復活中の柿谷くんの抜擢を期待したんだが。

てなわけで,交代メンバーに怖さを持つ選手がひとりもいないのはどっちらけである。香川も宮市も呼びもしなかった日本サッカー協会ないし関塚さん —「ふざけんな,交渉をさぼるな,何考えてんだ! アジアでしか通用しない良い子の東より,ヤクザで強引で怖いストライカー・原口だろ! 貴重なオーバーエイジ枠をサブのキーパーに当てるなんて,いったい何考えてんだ! まったく!」— 要するに,「勝ちたくねえのか!」ってなもんや。「チームとして機能するであろう選考になった」?— は? 関塚さん,どうして「勝つために,考え得る限りの最強のメンバーを揃えた」と断言してくれないのだ? そう言ってくれれば私は納得したのに。チームとして機能しなくても,勝てばよいのだ。そもそも,「機能するであろう」という口ぶりからは,機能しないかも知れない不安が痛々しく伝わって来ました。ま,2010 年ワールドカップ前ではまったく期待されなかった岡田ジャパンのように,関塚ジャパンも運良くグループリーグ突破を果たしてくれるかも知れないので,噛み付くのはこれくらいに。

うわー,今からわくわくして来ました。なんだかんだ書きましたけど,やっぱり,われらのナショナルチームの活躍に期待しましょう!