二月十日

Facebook を眺めていたら,ロシアのある有名な女流詩人の, Поздравляю нас с днем рождения Александра Сергеевича! なる書き込みに目がとまった。「アレクサンドル・セルゲーエヴィチの誕生日を祝いましょう」。

アレクサンドル・セルゲーエヴィチとは,ロシア文学畑の人々にとっては,ロシア最高の詩人プーシキンのことにほかならない。2 月 10 日は,そうそう,プーシキンが 1837 年,決闘で亡くなった日(ただし,これは現在行われているグレゴリオ暦での話で,帝政ロシア時代の露暦,ユリウス暦では 1 月 29 日であった)である。誕生日?

別の書き込みでやっと合点がいった。2 月 10 日は二十世紀ソヴィエトの大詩人ボリス・パステルナークの誕生日でもある。彼の生誕が奇しくもプーシキンの命日と重なっているので,パステルナークを新しいアレクサンドル・セルゲーエヴィチに喩えたのである。なるほど。

Поздравляю нас с днем рождения Александра Сергеевича!