サッカー・バーレーン戦ほか

昨日は夜遅くだったので,五輪サッカー・アジア予選・バーレーン戦のテレビ観戦ができました。とにもかくにも,日本はアウェイで 2-0 で勝利した。この結果こそが大事。初招集の大津選手は,見た目には,へたくそなギターを弾いているチャラチャラしたイカ天お兄さんみたいなのに,キレのあるいい動きをしていましたね。

それにしても,ケガや欧州クラブ事情,A代表との兼合のために充分な布陣が組めない関塚隆監督が可哀想になりました。マレーシアやバーレーンという相手にあれじゃ,先行きが不安です。ボランチと左サイドバックがヘボ過ぎて,ちょっと見ていられない時間帯がありました。ゴール前でどっちらけのぬるい相手ゆえ無失点で凌げたからよいものを。山田直が下がってボランチの仕事までさせられていたのは,バーレーンのヤクザに顔を踏みつけられたこと以上に不憫であった。いずれにせよ,27 日,ホームでのシリア戦,敗れるなんてことは許さねぇぞ。なでしこがアジア総当たり戦だったのに比べると,また,韓国,オーストラリアというガチンコのライバルたちの対戦環境と比べると,日本 U-22 チームはラクなグループにあるんだから,アジア予選突破程度は当然の期待なんである。

どうだろう,オリンピック出場権を穫れたとして,本大会には香川,宇佐美,宮市などの才能を招集できるのだろうか。チームの成熟度合い如何なんだろうけど,いまのチーム力がアジアの外ではまったく通用しないのは明らかである。ボランチにオーバーエイジ枠(遠藤選手とか)を使うのは最低限の選択のような気がする。
 

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韓国国会で米韓 FTA がとうとう批准された。これで,米国との貿易では日本は韓国に先を越されたわけだ。与党と野党の激しい対立の挙句,与党の数にモノを言わせた強行採決によって決せられたそうである。催涙弾まで飛び出す熱血ぶりだったとか。でも,まだ政党政治が機能しているだけ,韓国は健全である。これに比べりゃ,日本では TPP 参加表明が首相の決断でなされたわけだけど,民主党,自民党のなかで対立している状況である。なんで政党がこんなふにゃふにゃしているのか。民主党も,自民党も政治政党ではなくただの権力党,同じ穴の狢でしかないからだろう。とくに自民党が馬鹿みたいな内紛劇を繰り広げていて,こいつらやっぱり「死に体」だと改めて印象づけられてしまった。

この調子じゃ,TPP の意義ある議論はもちろん,決めるべき TPP 関連法案を通すなんて夢のまた夢のようである。マスコミも,日米首脳会談後の米国の声明文について野田さんが言った言わないのバカみたいな議論にばかり終始していて,この政治にこのメディアあり,という感じである。

右翼はいつまでたっても「米国のいいなり」などと賛成派を責め立てるだろう。TPP は米国ではなくその他諸々の参加国の総意で成り立つのであって,たとえ強大な米国であっても参加国の総意にいちじるしく反する独善的主張は通らない。いかに外交無能の日本政府でも,日米 FTA なんかに比べればよっぽど,「米国のいいなり」になる心配は少ないと思う。