Facebook で Alissa Firsova から,Elena Firsova's 60th Birthday Concert の案内をもらった。Elena Firsova はロシアの作曲家で,若いころから西側で評価された。おそらく,Sofia Gubaidulina と並び称されるべき現代ロシアの女流である。Wikipedia にも彼女に関する記事がある。私も彼女の数ある弦楽四重奏曲,『12』等の室内楽曲,オシップ・マンデリシターム詩による歌曲などをこよなく愛聴している。Dmitri Smirnov のご夫人である。Alissa はピアニスト,作曲家で,お二人の令嬢である。演奏会は,11 月 4 日,ロンドン王立音楽院デュークス・ホールで行われる。残念ながら行くのは無理。Alissa の掲示板に詫びを入れておいた。
演目は,
- CHAMBER CONCERTO No. 1 for Flute and Strings Op. 19 (UK Premiere),
- LEAVING for String Orchestra Op. 86 (UK Premiere),
- CHAMBER CONCERTO No. 5 for Cello and Chamber Orchestra Op. 78.
Eloisa-Fleur Thom (Vln, Leader), Karine Georgian (Vlc), Zoya Vyazovskaya (Fl), Alissa Firsova (Conductor), Meladina Ensemble, etc. による演奏である。Dmitri Smirnov から快諾が得られたので,そのポスター画像をここにも転載しておく。中央の作曲者・写真はおそらく,演目の作品 19 を書いていた若かったころのものだと思われる。謎めいたスラヴの美女である。それはさておき,彼女の音楽は概して厳しい象徴に満ちている。この演奏会の模様も,Facebook もしくは YouTube にアップされないかなと,私は秘かに期待しているんである。
Amazon で入手できる Elena FIrsova のディスクから,私のお勧めを二枚あげておく。
Moscow Contemporary Music Ensemble
Международная Кинига, Москва, СССР.
Studio for New Music Moscow.
Megadisc
※ 付記
Dmitri Smirnov が YouTube の Elena Firsova のチャンネル http://www.youtube.com/user/elenaofirsova?feature=mhum を教えてくれた。ここで,今回の演目のひとつ LEAVING for String Orchestra Op. 86 (1998) の動画が観られる。集中力の高い象徴的音響がわかると思う。この曲は作曲家の父,物理学者だったオレグ・フィルソフに捧げられている。以下にエンベッドしておきます。