Piano Sonata No. 4 "String Destiny" of D. Smirnov

D. Smirnov から YouTube に彼のピアノ作品 Piano Sonata No. 4 "String Destiny"(2000)の演奏動画がアップされたという連絡をもらった。早速,視聴。彼の愛嬢,この作品を献呈された人でもある Alissa Firsova がピアノを弾いている。彼女はなんと 14 歳のとき,この作品を初演し,CD も出したそうである。

本作品は,現代音楽とはいえ古典的な趣きがあり,スクリャービンを思い起こす人もいるかと思う。極めてシンプルなモチーフ・構成である。現代人の孤独な心境を髣髴とさせる端正な音響。「運命の鎖」というタイトルが付いているが,むしろ極く短い時間のあいだの人間の魂の緊迫した姿,という印象を私は受ける。

The Sonata No. 4 has some classical taste. It may remind ones of Skrjabin. The motif and construction are simple. The taciturn acoustics recall me recollections of modern solitude. I feel a figure of density of a modern human's mind in his short moment, though the work is titled "String of Destiny".

Posted by NewMusicXX.

また同じメールで,Smirnov 本人の管理する YouTube Dmitri Smirnov's Channel を教わった。こちらでは,彼の音楽のみならず,作曲家の友人であり Smirnov 作品 CD の録音もしているチェリスト Anatole Liebermann 演奏によるバッハの無伴奏チェロ組曲(Smirnov の自宅で気ままに撮影したホーム演奏会のビデオのようである),Elena Firsova(Smirnov のご夫人)作曲の弦楽四重奏曲なども視聴することができる。興味のあるかたはぜひどうぞ。