いつもの休日

午過ぎに起きてきて,ひとり遅い食事をとり,少し本を読み,FreeBSD で Emacs をいじくりまわす。今日もそんないつもの休日であった。夕方,バッハのマタイ受難曲,ブルックナーの 9 番を聴く。「マタイ受難曲を聴いた」と妻に言うと,— 娘が横から「え? ママの体重が何キロか聞いたって?」。「信長殿も信長殿だがねね殿もねね殿じゃ — お父さん,早口で言ってみて」。妻が掃除中,私の灰皿のチェブラーシカの首を折ってしまう。晩ごはんのあと,iPod で日本の旧き良き歌謡曲を聴きながら,食器洗いをする。山口百恵,上田正樹,南こうせつ,バンバンなどなど。学生運動潰えた世代の暗い曲の数々。ヒット江夏のケンケン,否「ひと夏の経験」に感じいって「モモエちゃん...」と独り言を漏らすベートーヴェン。そんな CM が昔あったな。わけわからん。

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鳩山次期首相の組閣の話題でもちきり。半世紀ぶりの政権交代ということもあり,当然ながら,どんな体制になるか皆興味津々である。社民党と国民新党の両党首が入閣するそうである。参議院での協力を得たいため,大臣席でもって懐柔しようとしているらしい。民主党はあれだけ大勝したのだから,他の野党の顔色を窺う必要などないのではないだろうか。意見が合わなければ論戦すればよいのだ。選挙の結果からすれば社民党と国民新党が有権者の支持を得たとは言えない。そんな政党と連立政権を組むなんてナンセンスではないか。

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陸上=南アのスポーツ担当相,『セメンヤ報道』に激怒』なる記事を見た。かの圧倒的強さを見せたセメンヤを「両性具有者」だとするオーストラリアのマスコミ報道に南アフリカの大臣が激怒したそうな。「第三次世界大戦もの」だなんて,そんな大げさな。

オーストラリアは日本にとって大事な国である。日本人の行きたい国のなかでも上位に入るのではないだろうか。しかし一方で,オーストラリアは昔から人種差別の酷い,つい先日まで白豪主義なる人種差別に囚われていた,思想的に遅れた国だ,というのが私の正直な認識である。オーストラリアでは,2005 年 12 月にも,シドニーにおいて中東やレバノン系の住民に対する白人暴動が発生している。いまだにこうなんである。米国の KKK などはもっと陰湿だが公的には徹底的に批判されているのと比較すると,人種差別が大規模化するところがオーストラリアの国情を物語っていると思う。また一方で,米国の反捕鯨団体・シー・シェパードの活動などを見ていると,オーストラリアという国は,環境問題にかこつけて人種差別をするこういうとんでもない愚連隊を政府が野放しにする国だとつくづく思ってしまう。捕鯨を生活の糧としてきた国は日本以外にもロシア,カナダ,ノルウェーなど数多くあるにもかかわらず,シー・シェパードが目の仇としているのは日本だけなのである(シー・シェパードの行為の対象がロシアだったらどうだろう。間違いなくロシア海軍によって直ちに太平洋に沈められてしまうはずである)。それは何故か。日本だけが黄色人種だからである。鯨の肉をかっ食らう日本人は土人と同じというわけか。鯨とカンガルーはどちらが旨いだろうか。

「セメンヤ報道」にも同じ人種的偏見を嗅ぎ取るのは私だけだろうか。中国や韓国という同族の意図的反日行動に怒りを覚える前に,こういうのをもっと叩いたらどうかね。

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昨日は映画『キサラギ』を観て夜更かし。2007 年,佐藤祐市監督作品。主演は小栗旬,ユースケ・サンタマリア,小出恵介,塚地武雅,香川照之。アイドルおたく5人が彼女の死の一周忌に集まる。マンションで焼身自殺した彼女の死はじつは殺人だったというひとりの主張を巡って,5人の記憶をたどりつつ謎解き,ファン同士の掴み合いの喧嘩がはじまる。部屋のなかだけで進む謎解きストーリーは,『十二人の怒れる男たち』のような — 登場人物はそれとはまったく対極にあるようなアイドル・オタクなんだけど — 演劇風の緊張感に満ちていて,意外なくらい面白かった。

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おっとそこへ最新ニュース。わが阪神タイガースが3位に浮上したらしい。このところヤクルトが絶不調。そのおかげでヤクルト,阪神,広島の三つ巴で「熾烈な3位争い」になっているらしい。今年の阪神の要約 —「09 年は熾烈な3位争いを演じた」。レベル低。

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瞬間接着剤でチェブラーシカ復活!

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