FreeBSD にも Emacs-CVS をインストールした。Emacs 22 の Mew 5.1 draft-mode(メールを書くときのモード)でメールを書いているときに flyspell がうまく動作しないので,どうしたものか悩んだためである。FreeBSD でもバージョンアップしてみることにした。Mew も 6.2 が公開されていた。ふたつともいっしょにバージョンアップした。Mew の X-mailer から Emacs 23 において Mule バージョンも「賢木」から「花散里」になったことを知った。日本人による Emacs コントリビューションの最大の成果である Mule は,『源氏物語』の巻名でバージョンを表現する習わしである。
これで,Mew の draft-mode でも flyspell が動作するようになった。ところが,今度は Wnn7 のかな漢字変換において「候補が 1 つも作れませんでした」とミニバッファに出て,漢字変換ができない。なんじゃこりゃー! もうサイテー! オレはインスコ・ヲタクじゃねーのに,余計なことさせんなー! 調べたところ,Wnn7 elisp: wnn7egg は Emacs 23 ではそもそもうまく動かないらしい。
捨てる神あれば拾う神あり。この問題でパッチが公開されていることをここで知った。最新の Emacs 23.1.50.2 でもこのパッチが有効かどうか少し疑問であったが,ダメ元で試してみた。wnn7-elisp-el-1.02-1.patch.gz をダウンロード。オムロンのサイトにある wnn7egg v1.02 ソースアーカイブをダウンロード・展開したものに対して,このパッチを適用する。オペレーションは以下のとおり。
% cd ~/tmp % wget -nH -nd \ http://www.omronsoft.co.jp/SP/pcunix/wnn7/support/modules/wnn7egg/wnn7-elisp-el-1.02-1.tgz % tar zxvf wnn7-elisp-el-1.02-1.tgz % cd wnn7 % wget -nH -nd ftp://ftp.jpl.org/pub/elisp/wnn7-elisp-el-1.02-1.patch.gz % gunzip wnn7-elisp-el-1.02-1.patch.gz % patch -p1 < wnn7-elisp-el-1.02-1.patch % su -m # mv /usr/local/share/emacs/site-lisp/wnn7egg ~/tmp/wnn7egg.bak # cp -R wnn7/elisp/emacs20 /usr/local/share/emacs/site-lisp/wnn7egg # exit
これで,かな漢字変換ができるようになった。M-x egg-use-input-predict による Wnn7 入力予測機能への切替えも OK であった。
※ 09.8.28 付記
Mew のバージョンについて,Emacs-23 では Mew-6.2.52 以降を使う。Mew 作者は 6.2.52 で Emacs-23 対応のバグを fix したという。たしかに,Mew-6.2 では draft-mode でのテキスト入力が異常に遅く使い物にならなかったが,6.2.52 で改善されていた。