世の中わかりません

東京都議会選挙で自民党が惨敗した。衆議院選挙も8月に決り,民主党は政権奪取の意気込みに現実感が出て来た。ついこの間までは,小沢さんの問題で民主党は大人しかったのだが,思わぬ裏切り者のおかげで自民党内の内紛が国民の眼に際立って,政府への不信感を増長させてしまったのだろうか。自民党はきちんと政策論争で民主党と対峙すべきときなのに,折からの鳩山代表の献金問題ばかりを責め立てていてみっともない。

ついこの間までは自民党が衆議院選挙で勝つだろうと思っていたのに(私が自民党に投票する,ということではありませんので誤解なきよう。また民主党に投票する,ということでは尚更ありませんので誤解なきよう),わからないものである。私は麻生首相を高く買っている。その経済対策は時宜を得たものだったし — バラマキは否めませんが —,民主党が小沢問題できりきり舞いしていたときにも予算化に注力し,選挙よりも政策を優先させたのである(よいことにはまったく目を向けず,悪いことばかりを報道するマスコミのおかげで,それがいま裏目に出た)。国民がなにを考えているのか。それは「いっぺん民主党にやらせてみてもよいかも」という「変化」への期待感だと思う。世界同時不況からの回復状況,アジアの安全保障問題が不安定ないま,その変化は取り返しのつかないものになったりして。「いっぺん死んでみる?(閻魔あい)」。

最近,街頭で幸福実現党の演説がかしましい。幸福の実現においてどうして北朝鮮への強硬政策,そのための憲法改正が必要なのかさっぱりわかりません。子供たちも「チョーうさんくさ!」と話をしていた。日本国民はバカではないのだ。

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夕方のテレビの番組で,少子化の話が出ていた。出生率 1.37 という信じられない時代。

この背景には,共働きの夫婦が増えつつあるなか,幼児を預ける託児施設が足りない事情があるとの話が出ていた。託児所を待っている幼児の数が 20,000 人いるのだそうである。番組の出演者はこの数字に大いに驚き,なんでこんなにいるんだ,なんで政府は託児所を増やす政策を採らないんだ,と言っていた。解説者は,この少子化時代に託児所を増やしても経営し続けていけるかどうかわからないという悪循環がある,と指摘していた。ということは,よく考えれば,少子化の根本原因が託児所の不足だということに決定的な嘘があるということではないだろうか。根本原因というものはループしないものである。どだい,子供が欲しけりゃ,託児所だの,共働きだの,関係なしに生んでしまうんである(ウチみたいに?)。夫婦がどうして子供を「欲しがらない」のか,という単純な観点から追求したほうがよくはないか?(もちろん,現在,4 人にひとりが年収 200 万以下であるという強烈な事情も,深刻なわけだけど)

そのあと,昨年度の児童虐待件数が過去最大の 42,000 件に昇ったとのニュースを見た。なのに,一方で,児童相談所が実施した「強制立ち入り調査」は,1 年間でわずか 2 件にとどまったそうである。42,000 件と 2 件の差はなんなのか。これは,児童相談所が仕事をしていないという単純な話ではなくて,親子関係というものに第三者が立ち入ることのいかに難しいかを物語っているのである。可哀相な子供たち。

児童虐待件数に比べりゃ,託児所待ち 20,000 人なんて数字はゴミである(待っている人には申しわけないけれど)。だいたい年間の自殺者数よりも少ないのだ。こんなのに少子化要因を持って行くテレビ局っていったい何を報道しているのか。それですぐ政策批判にもっていって,薄っぺらい正義感を発揮したがる。

子供は欲しがられていないだけなのだ。託児所がないからだって! 生まれれば虐待される。可哀相な子供たち。日本は亡国の道を間違いなく歩んでいるのである。そのうち労働者を海外から一生懸命集めなければならない時代がくるかも(いや,もう来ている。介護労働者や,私の職場のようなコンピュータ技術者もそうである。日本人よりよく働くのだ)。いや,そのまえにどこかの国にlkdsjklgち4tjvdlkvjmぽrとgjk;cjhgp