三連休 — ジャンプ STV 杯・書籍二冊

今日は三連休の中日。年末苦しめられた障害対応も報告含めケリがつき,疲れ果てたためか,寝てばかりいる。午過ぎに起き出して,食事を摂り,新聞を読んだ。

札幌大倉山シャンツェで開催されたスキー・ジャンプ STV 杯国際大会をテレビ観戦。38 歳の岡部選手が 120m K 点を大きく越える 141m の大ジャンプを飛んでぶっちぎりの優勝。長野五輪で活躍した船木選手もまだ参戦していて頼もしかった。日本は南北に長い地勢を有し,ウィンタースポーツにも秀でていて,夏・冬合わせた五輪競技全般におけるレベルの高さ,バランスのとれた総合力は誇ってよいと改めて感じた。

夕方,Amazon から書籍二冊が届く。竹田和彦『特許の知識』第8版 (ダイヤモンド社,2006年) と角川書店編『ビギナーズ・クラシックス 源氏物語』(角川文庫,2001年)。

一冊目は久しぶりに私の本業に関係する本。特許法改正・国内外の動向を丹念にフォローアップし続ける斯界の名著である。特許・知的財産権は,知的立国のため,世界に名誉ある地位を占めるため,これからの日本にとって,いよいよ最重要であり続ける課題であり,国力の核である。軍事力,スポーツで後塵を拝するとしても,この知的財産力に関しては,日本は,中国や韓国,インドなどには絶対にアジアのトップの座を譲れないし,譲ることはないだろう。日本は特許出願件数において世界のダントツ首位なのであって (ゴミのような出願も多いのだが),特許権現存登録件数においても米国に次いで世界第二位,全体の 14% を占めている (日本国特許庁にある 2006 年度三極統計報告書を参照)。それゆえにこそ金融不況などではへこたれない国力を維持することができるのである。高度経済成長期に金融に走らずモノ作り・技術革新に努めた戦後世代の正しい判断がここにある (米国による金融グローバリゼーションのおかげでこの美徳の崩壊しつつあることこそが,実は戦後最大の危機だと私は思う)。日本の文化とともに,このことは,明治以来モノ作りに賭けた日本の,国力の真の証,国の誇りである。私たちはそれをさらに発展させるためにこそ働いているのである。

二冊目は,言うまでもなく我が国最大の古典の,初学者向け縮約本。私はこれまで何度も原典の読破に挑戦したのだけれども,残念ながら古文読解の集中力を持続できず,いつも「須磨がえり」であった。ちょっといいとこ取りでもよいから,全体を味わいたいとの思いで購入した。ビギナーズ・クラシックス・シリーズは,私は『平家物語』,『新古今和歌集』などを読んだ。作品の中核となる部分を的確に選んで,解説してくれる親切なシリーズである。振仮名をきちんと付けてくれているところも,本シリーズの非常に大事な美点である。

今日は鏡開き。妻が胸を焼くぜんざいを作ってくれた。