8 月 12 日,妻と上野の東京国立博物館に行った。『対決 — 巨匠たちの日本美術』と銘打った展覧会。狩野永徳と長谷川等伯,若冲と蕭白,雪舟と雪村,写楽と歌麿など,日本を代表する画家,工芸家の,それぞれ作風を異とする作品を対で展示する個性的な催しであった。地下鉄銀座線の広告で『青春のロシア・アヴァンギャルド展』とともに知るところとなり,夏休みを利用して出かけたのである。
雪舟の『秋冬山水図』,写楽の歌舞伎役者の浮世絵など,日本史の教科書の図版くらいでしか知らなかった国宝級の名作を間近に見ることができ感動した。長谷川等伯の『松林図屏風』の実物をいちどこの目でしかと見たかったのだけど,展示期間を過ぎてしまっていたらしく,果たせなかった。残念。
閉館時刻に会場を出て,自販機のジュースを呑みながら煙草を吸っていたら,夕立に襲われた。驟雨でちょっと涼やかになった上野公園を歩いた。