ベラルーシへの国際郵便

今日,仕事の合間に郵便局に行った。ベラルーシ・ミンスク在住のミローノヴァさん宛に国際郵便で書籍を発送した。SAL 航空便・受取通知オプション付きでベラルーシ送付には 1,300 グラム小包は 4,000 円以上かかった。

送った書籍は PIE 出版から出ている『日本の伝統色』,『着物と日本の色』の二冊。ミローノヴァさんから著書『色彩論』を送付してくれた旨のメールをもらい,私は代金の代わりに日本の本を送付することにしたのである。彼女からは,「日本の子供たちに色彩を教育するための教科書で,できれば英文付きの本がよい」との希望を聞いていたが,残念ながら私はそれにかなうものを見付けられなかった。ということで英文付きで,見て楽しめる本を私なりに選択した。

発送には少し心配事があった。あまり知られていないが,ベラルーシは「ヨーロッパ最後の独裁者」ルカシェンコ大統領の独裁体制のもと,ジョージ・ブッシュ米国政府によって「悪の枢軸」のひとつにあげられている国である。つい先ごろ両国の外交関係が事実上断絶したとのニュースが流れたばかりである。昔のソヴィエト時代のように西側の人間から郵便物を受け取ろうが受取人が危険な目に逢うなんてことはもはやないだろうけれども,日本が敵国米国の露払いのような国だとベラルーシから思われていることも私には想像され,きちんと郵送されるのかどうかも含めて,ミローノヴァさんに思わぬ迷惑をかけないかちょっと気がかりなのである。ミローノヴァさんが指定した宛先が私書箱なのも気になった (ベラルーシでは普通のことかしらん)。

いちおう,ベラルーシ発送における禁制品をチェックして非該当を確認しておいた。送付不可のもののなかにファッション・カタログやポルノグラフィ,科学技術出版物などがあり,『着物と日本の色』が引っかからないか少し悩んだ。まあ,仮に輸入管理官に中を見られたとしても無害の「美術書」だと判断してもらえるはずだ。