土曜日,東京都立中央図書館に出かけた。色彩論にかんする調べものがあった。Web 蔵書検索ページで事前に十冊ほど所在を確認しておいた。
最寄駅から恵比寿に出て,地下鉄日比谷線に乗り換え広尾駅で降りた。150 万冊以上所蔵する有数の図書館が自宅から 30 分足らずなのはうれしい。有栖川宮記念公園をちょっと散歩した。広尾界隈には十指に余る大使館が犇めいているためか,ガイジンさんで溢れかえっていた。春の清々しい午前十時,親子の連れ立って休日を歩む様が微笑ましかった。図書館のすぐ脇の広場では大学生とおぼしき若者たちがすでに花見をしていた。桜は満開。もはや葉桜。散りはじめの熟れた華やかさ。
十一時ごろ図書館の番号札を受け取り入館した。十年以上前,はじめてここを訪れたときは受付の長蛇の行列に驚いたものである。そして閲覧室は満員で,とても落ち着いて資料を調べる雰囲気ではなかった。東京の大図書館とはこういうものかと辟易した。今回は予期に反してガラガラであった。ノートパソコンを携えてきた私は PC 用閲覧机 — 「社会人優先」という貼紙があった — に陣取った。昼飯も食わずに,PC でメモをとりながら資料を調べ,閉館時刻を迎えた。