朗読フェスティバル

今日,本阿弥書店主催の『朗読フェスティバル2』という催しに行って来た。詩の朗読会である。妻のコネでチケットを手に入れたのである。東京お茶の水カザルスホール。黛まどか(俳人)と仲間たち,野村喜和夫(詩人),山根基世(元NHKアナウンサー),小島ゆかり(歌人),新井満(作家)が自己の作品を朗読した。

詩の朗読会というと地味な印象を受ける方もいるかと思う。実は素晴らしいパフォーマンスなのである。詩とは,声に聴き入ることを通して本当にその核心に触れることのできる言語芸術なのだと,いまさらながら身に沁みたのである。

野村喜和夫の詩の朗読と翠川敬基のチェロ伴奏のコラボが特に印象的だった。『あるいはリラックス』と『そしてパレード』の二編。窓の外にラクダが見え,発狂7分前を味わった。翠川敬基の前衛風のチェロが刺激的で感銘を受けた。即興的で素晴らしかった。新井満の舞台も,作者本人である彼による『千の風になって』や,啄木の短歌,『イマジン』自由訳が感動的だった。

このイベントは2年に1度だという。次は金を払ってでも行きたいと思った。会のあと,子供に電話して「ご飯食べたか,寝てろー」と言い含めて,神保町の料理屋で妻とビールを飲んだ。次はねじめ正一,吉行和子,吉増剛造の朗読を聴きたいね,リービ英夫なんかも面白いかも,などなど話をして,終電で帰宅した。

rodoku_festival_070614.png