春泥

暖かくなった。今日は久しぶりの休日で昼まで寝ていた。

雷が鳴ったかと思うと陽がさして明るくなったり,曇り空になったり,これこそ春らしい落ち着かない日である。風,雨,花,そして鬱。

頼山陽の七絶を思い出して,また引っ張りだして読んだ。

   嵐山ニ遊ブ
 
 春風吹雨過西溪  溪上游人路欲迷
 女伴相呼聯袂去  紅裙半濕落花泥
 
  春風,雨ヲ吹キ,西溪ヲ過ギ,溪上ノ游人,路ニ迷ハント欲ス。
  女伴アヒ呼ビ,袂ヲ聯ネテ去キ,紅裙ナカバハ濕ル,落花ノ泥。

泥に落ちた桜の花瓣がほのかな色気を放つ。中村真一郎著『江戸漢詩』 p.122。
 

江戸漢詩
中村 真一郎
岩波書店 (1998/01)