博士の愛した数式

今日は,CT の検査だった。造影剤の注射で体がかーっと熱くなり,気分が悪くなった。「気分は悪くないですか?」と検査終了後,看護士が気づかってくれたが,こういうときいつも「いえ」といってしまう。

病院からの帰るさ,武蔵小杉駅で電車を待っていたら,向かい側とこちら側のホームとの間で,小学生がじゃんけんをしていた。思わずほいっとチョキを出してしまいそうになってしまった。

夜,子供をほったらかしにして,妻と川崎チネチッタに映画を観にいった。『博士の愛した数式』。妻から原作を借りていて,映画を観るまでに読んでおこうかと思っていたけれども,かなわなかった。

「ルート」と呼ばれる頭の平らな小学生が出てきて,頭も物わかりもよいのでちょっと?のところもあったが,「真実は数式と同じでこころにしかない」なんてかっこいいセリフの似合うよい映画だった。原作はどうなんだろうかと思ってしまった。最後のウィリアム・ブレイクの詩の引用(一滴のしずくに海をみる云々)はつき過ぎでどうかな。

あの子が「ルート」なら,私はなんだろう? 最近腹が出てきたのでさしづめ「シグマ」か。

映画が幕になってハコから出たところで,なんと主演の寺尾聰が向こうからやってくるではないか。「仕事の帰りによってみた」そうである。昔からファンである妻は少し上気していた。携帯電話で写真を撮らせてもらった。平日の夕方なので観客が少なくて,ちょっと彼には気の毒だったが,彼は十人くらいに取り囲まれて,にこにここの映画の話をしていた。サービス精神が旺盛で感心してしまった。

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