昨日,子供たちと歌謡番組のテレビを観た。阿久悠の特集で,1970年代からの阿久のヒット曲を次々に流しているのだった。
沢田研二やピンクレディーなど懐かしいクリップが登場し,久世光彦なんかも出てきておおと感銘を受けるところもあった。思えば遠くへ来たもんだ,年を食ったわけだ。
でも,年末,ちょっと懐古趣味に走る番組が多いのはなぜなんだろうか。
日頃,アイドル路線のくだらないドラマに子供たちがキャーキャーいうのに眉を顰めるおじさんになってしまったけれど,懐古趣味よりまだこっちのほうが,いまこの時代のリアリティをもっているだけ,健康的であるように思う。昔はよかった式は大人のずるい退行に違いない。
世に住まば聞けと師走の砧かな(西鶴)
まだ年賀状も書いてない。